2013 Fiscal Year Research-status Report
安全かつ強固な新しい腰仙椎固定術式の開発と難治性強度脊柱変形への学際的挑戦
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24592206
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
水谷 潤 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70326156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鐙 邦芳 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00159419)
梅村 淳 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00244567)
大塚 隆信 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10185316)
山田 和雄 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90150341)
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Keywords | パーキンソン / 脊柱変形 / 腰痛 / 脊椎固定術 |
Research Abstract |
パーキンソン脊柱変形手術に対する、広範囲固定術を行いその中期成績が明らかとなった。非常に疼痛軽減効果が高いばかりでなく、従来報告されているような手術合併症も少ない結果であった。 従来、パーキンソン脊柱変形手術は非常に合併症が多く手術はむしろ禁忌と主張している報告もある。しかしながら、それら報告の多くは近年急速に進歩した、spino-pelvic parameterを全く考慮していないばかりでなく、短い固定範囲にとどめた手術方法が選択されているものが多い。我々はspino-pelvic harmonizationを目指すとともに重心の前倒れに伴う後弯変形防止のため、基本的にTh3-仙腸骨固定を施行した。その結果中期成績として合併症なく経過した。 これらから、パーキンソン脊柱変形は全身性疾患で徐々に脊柱後弯が進行するため、短い固定範囲では固定上位での脊柱変形がさらに進行すること、かつspino-pelvic parameterを考慮しないと、それらの調和がとれていない場合に、固定範囲内あるいは固定範囲外のどこかで調和をとる代償機構が働くことが通常よりも大きく、従来報告のような手術方式では、インストルメントバックアウトや上位端での骨折などいわゆるproximal junctional failureが多い原因であろうことを推察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パーキンソン脊柱変形手術の中期成績が明らかとなってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
有限要素解析法を用いて仙腸関節椎固定術の3次元的動態解析を行う。また、CTデータから骨密度を測定する方法(Zink et al 1997; Eur Radiol)に準じて骨密度を測定し、仙骨の骨密度の3次元分布を明らかにする。加えて、スクリュー引き抜き強度と骨密度との相関関係を明らかにする。 引き続き、パーキンソン脊椎変形患者に対する矯正固定術積み重ねてゆき、臨床的有用性を明らかにしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験の進捗状況はおおむね順調であるが、実験計画全体から翌年度に行うこととなった実験が生じたため。 CT画像解析、スクリュー強度解析などに使用する。
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Research Products
(2 results)