2013 Fiscal Year Research-status Report
骨芽細胞活性化能を示す新規人工骨による家兎長管骨欠損の再生
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24592219
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮武 尚央 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (60623155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 治 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (60374948)
今泉 秀樹 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (70250785)
井樋 栄二 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80193465)
保坂 正美 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90302124)
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Keywords | リン酸カルシウム / ゼラチン / 人工骨 / ウサギ |
Research Abstract |
研究グループでは、人工OCPの合成方法として独自に高温度下連続合成法(特3115642)や室温合成法を開発してきている。実験用豚皮膚由来ゼラチンを用いて前述の条件のOCPと共沈させ、さらに型枠で採型し凍結乾燥させることで様々な形状のOCP-ゼラチン複合体を作成することが可能であった。複合体についてOCP含有比率、電子顕微鏡、X線回析、FTIRを用いた評価を行いOCPの特徴を維持している材料であることが分った。得られた複合体材料が臨床的に使用可能な材料であるかを家兎を用いた動物実験にて評価、検討をおこなった。家兎の脛骨近位部に6㎜孔の骨欠損モデルを作成し、OCP/Gelatin複合材料を埋入した群と骨孔のみの群を骨形成率、組織学に比較検討した。その結果、骨形成率は、骨孔のみの群と比較し、4週間で有意に上昇していた。また、骨形成に関与する多核巨細胞様細胞をTRAP染色にて確認したところ、複合材料を埋入した群でTRAP陽性細胞の細胞数が増加していた。この結果は、OCP/gelatin複合体が臨床で使用可能な人工材料である可能性を示唆しており、成果をまとめ2013年10月17日、18日に行われた第28回日本整形外科学会基礎学術集会、2013年5月16日に行われた第14回内郷整形外科合同勉強会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作製したOCP-ゼラチン複合体の評価を進めており、実際に動物へ複合体を埋入し骨形成がなされることを確認した。複合体は骨形成を生ずる材料であり、動物実験モデルも骨形成を評価することが可能であることがわかった。骨形成を評価する時期として12週までの長期の成績を評価した。また、材料の比較・対照としてゼラチン単体と既に臨床で使用されている市販のリン酸カルシウムを用いて動物実験を行い評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度はさらなるOCP-ゼラチン複合体の材料の操作性をあげるためゼラチン濃度の調整とOCP含有量の調整をはかり、機械的強度の検証、生体親和性の評価を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の検討の中で生体応答性および材料の操作性の観点から,材料の仕様を追加で検討するため,機械的強度やリン酸カルシウム含有量の最適化の研究に注力した.そのため,本年度一部のin vivo実験の消耗品経費を次年度経費とした. 材料の仕様を決定し,in vivoにおける骨欠損への埋入によって骨修復の評価を進める.材料の仕様によっては生体応答性が予想と異なってくる可能性があると考えられる.標本の組織像を確認しながら埋入期間の妥当性を検討しつつin vivoの計画を進めていく予定である.
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Research Products
(4 results)