2013 Fiscal Year Research-status Report
頚動脈ドップラーを用いた無侵襲連続動脈圧モニター装置の開発
Project/Area Number |
24592367
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
藤田 喜久 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10144263)
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Keywords | 脈波伝搬時間 / ドップラー血流計 / 非侵襲的血圧計測 |
Research Abstract |
本研究は、血管内圧がその脈波伝搬時間(PTT)の平方根に逆比例することの原理を用いて、心電図信号と前頚部においた頸動脈超音波ドップラープローブからの頸動脈血流信号を処理することでPTTを連続的に測定して、無侵襲連続動脈圧モニターの装置を開発することを目的としている。平成25年度は川崎医科大学附属病院6F ICU・CCUに入室して、治療を受けている患者6名を対象として測定を行った。 そして初年度に得られた回帰式、Psys=701728/PTT/PTT+57.8にあてはめて、その式の妥当性を直接測定された橈骨動脈圧と比較することで検討した。ただし、Psys:予測収縮期血圧, mmHg)、PTT:伝搬時間、msec。 その結果、予測式がおおむね妥当であることを確認した。一方、問題点として頚動脈ドップラー信号のノイズが大きく、PTTを計測できない例があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3年間にわたる本研究計画の2年目に当たる昨年度は初年度に得られた回帰式の妥当性を検討することであった。しかし、測定できた患者数が少なく、年齢別の動脈圧と脈波伝搬時間との回帰式を求めることが不可能となった。 このため患者の年齢を考慮せず回帰式をもとめた。そして回帰式のy切片の値を1点で校正することで、年齢による伝搬時間への影響を補正する方法をとった。この方法であれば、比較的、小数例のデータであるが、PTTから非侵襲的に動脈圧をモニターすることが可能と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度であり、ICUにて治療中の患者を対象として、予測式を用いた無侵襲血圧モニターのプロトタイプとなるパソコンプログラムを作成する予定である。また問題点として、ドップラー血流信号が記録できない多くの患者いることから、超音波ドランスデューサの改良が必要と思われるが、メーカの協力が得られないのが現状である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の研究計画では計測と予測式の妥当性の検討のために100名以上の患者を対象と計測を行う予定であったが、現時点で合計43名において計測ができたのみであり、消耗品であるドップラー血流計プローブや記録用テープの購入が必要でなかったことが大きい。またデータ数が不十分であり、学会発表の機会がなかった。 次年度(平成26年度)は本研究計画の最終年度であるので、さらに多くの患者(約30名)において計測を行うい精度を向上させるとともに、当初の予定通り現在の計測用プログラムを修正することで臨床の場において使用が容易となるコンピュータプログラムの作製に、今年度の助成金(902921円)を併せて使用したいと考えている。
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[Presentation] Correlation of Arterial Blood Pressure With Pulse Transit Time Measured Using ECG and Carotid Doppler Signals.
Author(s)
Yoshihisa Fujita, M.D.,Ph.D., Motohiko Hanazaki, M.D.,Ph.D., Keita Hazama, M.D., Nami Yoshitake, M.D., Etsuko Sugimoto, M.D.
Organizer
Annual meeting 2013, American Society of Anesthesiologists
Place of Presentation
San Francisco, U.S.A.