2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80291798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10243239)
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90240952)
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10381964)
木村 泰典 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20398374)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 腎癌 / 一酸化窒素 / sニトロソ化 |
Research Abstract |
ニトログリセリンはNO供与体であり、これまでより虚血性心疾患に対して使用されており、安全性も高く、廉価である。申請者らは血管新生阻害作用の増強という点でNOの直接的なあるいはNF-κBを介したVHL-HIF経路への治療介入が分子標的治療の耐性克服につながる可能性を考えた。一方、ニトログリセリンはNO供与体であり、これまでより虚血性心疾患に対して使用されており、安全性も高く、廉価である。そこでこれまでに、腎癌培養細胞株において、NOによるタンパク修飾であるSニトロソ化タンパクについて検討を行った。その結果、タンパクを抽出後にビオチンスイッチ法およびLC/MS/MS質量分析による定量・同定により、Sニトロソ化されているタンパクを数種同定した。現在、それらのタンパクについて機能解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腎癌培養細胞株において、NOによるタンパク修飾であるSニトロソ化タンパクについて検討を行ったところ、タンパクを抽出後にビオチンスイッチ法およびLC/MS/MS質量分析による定量・同定により、Sニトロソ化されているタンパクを数種同定することが可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro および in vivoにおいてヒト腎癌細胞における分子標的薬とNO供与剤との併用による抗腫瘍効果、アポトーシス誘導効果、血管新生阻害効果の検討を行う。さらにin vivoにおいて転移抑制効果も明らかにする。その上で、申請者らは腎癌においてVHL-HIF経路をターゲットとし、チロシンキナーゼ阻害剤やmTOR阻害薬とNO供与剤の併用による血管新生とアポトーシスの両シグナル伝達経路を制御するという新しい治療戦略の確立を目指す。その結果をふまえ、臨床への応用を提案する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
腎癌培養細胞(Caki-1, SN12, NC65, ACHN ,A-706, RenCa等)においてチロシンキナーゼ阻害剤・血管新生阻害剤・mTOR阻害剤(ソラフェニブ、スニチニブ、ベバシズマブ、テムシロリムス等)とNO供与剤を投与し、投与前後に置ける標的分子であると考えられるVEGF,VEGFR、PDGF、PDGFR、またその上流であるHIF-1α等の発現をmRNAレベルについてはRT-PCR法およびタンパクレベルについてはWestern blotにて検討する.メカニズム等の解析実験においてはin vitroの実験系では安定したNO供与剤であるDETANONOateを用い、in vivoの実験系においてはNTGを用いる予定である。
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