2013 Fiscal Year Research-status Report
前立腺癌に対する分子治療薬療法におけるシグナルクロストークの解明
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24592412
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清田 浩 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30153240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 高弘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00307430)
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Keywords | 前立腺癌 |
Research Abstract |
本研究は慈恵医大泌尿器科で樹立した前立腺癌マウス皮下移植モデルJDCaP を用い,前立腺癌における発癌・増殖シグナルのクロストークを解明することを目的とする。JDCaP はホルモン抵抗性癌患者から樹立されたにもかかわらず,ホルモン依存性を示すだけではなく,アンドロゲンレセプター(AR)陽性,PSA 陽性,PTEN 陰性と前立腺癌の臨床的性を保持していること,またTMPRSS2-ERG 癒合遺伝子を発現している事からも,とても特徴的なモデルであり,前立腺癌におけるシグナル経路の解明に極めて有用なモデルであると考えられる。本研究は前立腺癌マウス皮下移植モデルJDCaP を用い,前立腺癌における癌・増殖シグナルのクロストークを解明することを目的とする。 現在前立腺癌の増殖シグナルにはAR 経路,チロシンキナーゼ~Akt シグナル経路やRas-MAP キナーゼシグナル経路などが関係していることが示唆されている。これらのクロストークを明らかにするために,まず,JDCaP モデルにおける各シグナル経路の活性化を解析する。次に,ホルモン療法やチロシンキナーゼ阻害剤,mTOR 阻害剤によるin vivo 治療実験を行い,治療前後のシグナル経路の変化を解析する。さらに,各治療の併用実験を行い,併用治療の有用性を検討する予定とした。 平成24年度はJDCaP モデルにおける各シグナル経路の活性化を解析を行い,AMACR, PSCAなどの前立腺マーカーも陽性であることが判明した。 平成25年度は,JDCaP 皮下移植モデルを用いてホルモン療法,分子標的治療薬の効果を検討した。ビカルタミド投与により,腫瘍は縮小し,JDCaPの内分泌感受性が確認された。またスニチニブ投与でも腫瘍は縮小し,チロシンキナーゼ阻害剤の有効性も示唆されたが,エベロリムス投与では副作用が強く,抗腫瘍効果は確認されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね実験計画に沿って研究は進捗しているが,分子標的薬治療実験での至適容量の設定に時間がかかり,シグナル変化の解析が多少遅延し,現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年は,引き続きJDCaP 皮下移植モデルを用いて分子標的治療薬の効果を検討し,治療前後のシグナル変化を解析する。さらに,combination therapy として同時に阻害する標的とすべき経路を検討し,治療効果を観察する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
治療実験で至適容量の設定に時間がかかり,シグナル解析まで研究が進まなかったため,使用額が減額した。 平成25年および26年度の研究計画に沿って,研究を継続する。
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