2014 Fiscal Year Research-status Report
腎細胞がんに対するがんワクチン・抗原特異的CTL・抗がん剤を用いた併用療法の検討
Project/Area Number |
24592415
|
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60109759)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 免疫療法 / CTL / 併用療法 / 抗がん剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞治療と抗がん剤の併用療法の確立を目的として実施してきており、これまでに、健常人リンパ球を用いたCMVペプチドに対するCTLを誘導して、抗がん剤のスクリーニングを行ってきた。その結果、イレッサ、ソラフェニブの他、シスプラチン、5-FUにおいては、cmaxの1/10量では、CMVペプチドに対するCTLの増殖には影響を示さなかった。また、CTL活性については上記抗がん剤に加えて、ドセタキセル、ゲムシタビンについても、活性に阻害は示さなかった。 そこで、歯科領域で実施されているシスプラチンと5FU を用いるFP療法との併用について、検討した。 シスプラチンとCTLの併用については、シスプラチンの生体からのクリアランスに応じて、培養液中の薬剤濃度を変化させ、CTLへの影響を観察したが、CTLの増殖阻害が認められたため、シスプラチンとの併用療法については困難と判断された。 5-Fuとの併用においては、5FUは持続的に投与されるため生体中の薬剤濃度も一定に維持されており、その濃度の基でのCTLへの影響を調べた。その結果、FU存在していてもCTLの殺細胞効果への影響は少なく、併用可能と判断された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
がん患者からの血液の提供を必要としているが、なかなか提供が得られないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
・患者リンパ球を用いたCTL誘導について、より一層提供協力を依頼し、登録患者数の増加を図る。 ・免疫療法としてのワクチンも見直されつつあるため、抗がん剤投与とワクチン接種との関連についても検討する。
|
Causes of Carryover |
本研究で、患者リンパ球を用いた癌ペプチドワクチンを利用したCTLの誘導とその傷害活性の検討を行う予定であったが、対象患者登録が得られず、CTL誘導、ならびに、傷害活性の検討が進められていない状況となっていたため、未使用の額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
積極的な患者登録を依頼し、CTL誘導、ならびに、傷害活性の検討に未使用額を充てる。
|