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2013 Fiscal Year Research-status Report

鼻咽腔細菌叢評価に及ぼす抗菌薬の影響の網羅的遺伝子解析と、抗菌薬適正使用の検討

Research Project

Project/Area Number 24592558
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

小上 真史  和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90423946)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山中 昇  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10136963)
戸川 彰久  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70305762)
保富 宗城  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90336892)
Keywords群集解析
Research Abstract

平成25年度は、抗菌薬投与による鼻咽腔細菌叢変化の検討を目的として以下の研究を行った。
抗菌薬投与による菌叢変化として、急性中耳炎に対し抗菌薬投与した症例で、初診時と5日後の鼻汁検体の細菌叢検索を行い、起炎菌、常在菌の菌種分布、菌量分布が選択圧によりどの程度変化するかを検討した。アモキシシリン・クラブラン酸投与後の検体では、起炎菌の抑制が成功した症例と、インフルエンザ菌の減少とともにモラクセラ・カタラーリスの増加が見られた症例が存在した。同時に、臨床的治療効果と菌叢変化の相関を、臨床スコア、鼓膜スコアと起炎菌・常在菌DNA量の比較した。その際起炎菌DNA量の、菌総DNA量における割合:占有率という概念を立て、占有率の違いで常在菌と起炎菌の住み分けを検討した。
抗菌薬投与後の菌叢正常化機構として、急性中耳炎に対し抗菌薬投与した症例で、初診後5日と14日後、28日後の鼻汁検体の細菌叢検索を行い、抗菌薬投与後、起炎菌、常在菌の菌種分布、菌量分布がどの程度正常化するかを検討した。また、抗菌薬投与後の臨床的治療効果と菌叢正常化の相関を、臨床スコア、鼓膜スコアと起炎菌・常在菌DNA量の比較で検討した。治療成功例と、再燃例における起炎菌・常在菌の増減をDNA量で評価した。ペニシリン系薬については結果を得ているが、セフェム系薬、マクロライド系薬の経口投与による、薬剤特異的な菌叢分布の変化と、その正常化までの期間の比較は次年度に繰り越した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画で掲げていた、25年度の抗菌薬投与による菌叢変化および抗菌薬投与後の菌叢正常化機構に関しては検体の集まりも順調であり、計画通り、研究が遂行されている。抗菌薬別の解析まで、当年度行う予定であったが、こちらは次年度で行う計画である。

Strategy for Future Research Activity

今後は残る、抗菌薬別の菌叢正常化機構の解析であり、ペニシリン系投与後の症例は解析済みであるが、今後はセフェム系およびマクロライド系抗菌薬投与症例の検体を増やして、解析を行い、抗菌薬ごとの正常化機構の違いを検討する予定である。
検体数採取の場を広げて、セフェム系およびマクロライド系抗菌薬投与症例を増やして、解析を進める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

検体の集まりはおおむね順調ではあるが、とくにセフェム系抗菌薬およびマクロライド系抗菌薬投与症例における検体数が予想より少なく、解析が十分にできなかったことがあげられる。これは、急性中耳炎の治療に置いて、急性中耳炎のガイドラインに沿って治療を行うことおよびペニシリン系抗菌薬を第一になるべく使用するという治療方針が影響していると考えられる。
今後、耳鼻科のみならず、小児科などにも検体採取の範囲を広げて、検体数を増やし、解析の回数を重ねる予定である。ペニシリン系の検体で、研究を進めていたために、手順などは確立されており、検体数があれば、スムーズな解析は可能である。

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Published: 2015-05-28  

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