2012 Fiscal Year Research-status Report
再生医療的アプローチを用いた新しい横隔膜修復術の開発
Project/Area Number |
24592691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瓜田 泰久 筑波大学, 医学医療系, 講師 (90361352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増本 幸二 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343329)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 横隔膜ヘルニア / 再生医療 |
Research Abstract |
小児外科領域の先天性疾患特に横隔膜ヘルニア(以下CDH)治療における人工膜縫着後の胸郭変形の防止などQuality of lifeの向上をはかるべく、我々は、CDHラットモデルを開発し、再生医学的アプローチにより新しい欠損孔の補填材料の可能性を研究し、臨床応用へつながる一定の成果を得てきた。 片側横隔膜全欠損やそれに準じる巨大横隔膜欠損を有するCDHの究極の治療は筋としての横隔膜の再生であるが、これには血管・神経の再生という大きなハードルが立ちふさがっている。現在、再生医学的手法はかつてのようなin vitroにおいて一から臓器を再生する試みから、失った臓器の機能をin vivoで再生させる方向へとシフトしてきているが、現存する臓器・機能を有効利用して、欠損した臓器の再生をin vivoにおいて図るための新しい手法の開発が本研究の第一の目的である。このなかで、GFPラット由来の筋芽細胞を用いて筋再生の可能性を探る。 また、本研究にて用いるPLGA mesh-collagen sponge hybrid scaffoldに大網を間置する手法は、たとえ筋再生が得られないとしてもscaffold担体を用いる手法に比してより強度が得られることが証明されれば、現在ある人工素材を置き換えるものとして臨床の場にすぐに還元しうる技術である。本研究は早期に臨床応用可能な技術の開発の側面があり、これが第二の目的である。 このため初年度はPLGA-collagen hybrid meshを制作し、大網間置PLGA-collagen hybrid meshによる横隔膜修復技術の確立すべく手術法を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
連携研究者である物質・材料研究機構 陳国平氏の協力を得、 PLGA-collagen hybrid meshの制作をおこなった。 手術法については机上では候補となる方法があり、ラットの大網の走行についてのパターンを得ることができた。それを実証すべくラットモデルへの導入を試みたが、実際のラットモデルを確立するまでには至らず、当初の予定より遅れているのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
手術法については机上では候補となる方法があり、ラットの大網の走行についてのパターンを得ることができた。それを実証すべくラットモデルへの導入を試みたが、実際のラットモデルを確立するまでには至っていない。しかし安定したモデルラットが供給できれば、研究の遅れは挽回できる見込みであり、本年度予定している組織学的・免疫学的検討が可能となる見込みである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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