2014 Fiscal Year Annual Research Report
マウス二次口蓋突起の先端上皮間接着の分子制御と口蓋裂の発症機構
Project/Area Number |
24592780
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
田谷 雄二 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (30197587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青葉 孝昭 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (30028807)
添野 雄一 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (70350139)
藤田 和也 日本歯科大学, 歯学部, 助教 (70549055) [Withdrawn]
佐藤 かおり 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90287772)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / 病理学 / マウス胎仔 / 二次口蓋発生 / 口蓋裂 / 上皮間葉相互作用 / 遺伝子発現 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス二次口蓋形成における口蓋突起間の癒合機序について、研究代表者らはDNAマイクロアレイ解析と遺伝子改変モデルでの表現型データベースの解析から、Tgfβ3とCaskが接着期の口蓋突起先端上皮(MEE)細胞の表現型を決定する機軸分子であることを明らかにしてきた。これらの分子機能として、Tgfβ3はMEE細胞表面での糸状仮足の形成誘導、Caskは糸状仮足による細胞接着シグナル伝達を担うことにより突起間癒合に寄与すると想定しているが、両分子の連携・相互作用は知られていない。本研究では、接着期MEE細胞における遺伝子・miRNA発現の網羅的解析と機能解析に基づき、口蓋突起形成におけるTgfβ3とCaskを介した分子ネットワークと機能について明らかにする。 本年度では、DNAマイクロアレイ(GeneChipアレイ、Mouse Expression 430 2.0 Array、Affymetrix、USA)とIngenuity Pathway Analysis(IPA)によってCaskと相互作用する分子群(Tgfβ3含む)についての解析から、突起間接着と癒合に関連する「tight junction」「細胞間接着」「Filopodiaと細胞間認識」「細胞増殖」「細胞移住」「細胞死」「形態形成」に関する項目とこれらに帰属する遺伝子群が有意に抽出された。これらのCaskと相互作用する分子のなかで、重要な役割をもつと想定された注目すべき分子として、F11r、Dlg1、Dlg4、Magi2、Cadm1、Nrxn3、Il18、Sdc1、Lin7c、Cdc42、p21、Id1が挙げられ、Cask、F11r、Cadm1、Dlg1、Lin7c、Cdc42、p21、Id1の発現についてQPCRにより検証できた。さらに、これらの注目された分子の発現について制御する、または制御されるmiRNAを検討した結果、8遺伝子に関連する23個のmiRNAが抽出され、これらのなかでもF11r・Cdc42・p21に関わる12個のmiRNAが注目された。
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