2012 Fiscal Year Research-status Report
歯原性上皮の腫瘍化における骨内微小環境と細胞分解系制御の相関
Project/Area Number |
24592826
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊本 裕行 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70215028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 康宏 東北大学, 災害科学国際研究所, 講師 (50451521)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯原性腫瘍 / 腫瘍化 / 骨内進展 |
Research Abstract |
歯原性上皮の骨内微小環境での腫瘍化や進展における細胞活性制御因子の影響を解明するため、HERファミリー分子について検索した。 1. 方法:エナメル上皮腫65例(初発49例、再発20例;充実型58例、単嚢胞型11例を含む)と対照の歯嚢10例および含歯性嚢胞11例を用い、EGFR、HER2、HER3、HER4の発現・増幅・変異について免疫組織化学およびchromgenic in situ hybridization(CISH) 法、DNAダイレクトシークエンス法により解析した。 2. 結果:EGFRおよびHER2-4は、歯原性上皮に免疫組織化学的に発現がみられた。EGFRとHER4の発現は、HER2とHER3より強かった。HER2の発現は、エナメル上皮腫において歯嚢と含歯性嚢胞より有意に低かった。Her2とHER4の発現は、濾胞型エナメル上皮腫のおいて叢状型エナメル上皮腫より有意に高かった。EGFRとHER3の反応性は、再発例で初発例よりやや強かった。CiSH法で、エナメル上皮腫におけるEGFR・HER2の増幅はみられなかったが、いずれも濾胞型で叢状型より有意にシグナル増加が認められた。DNAシークエンス法で、エナメル上皮腫においてEGFRの変異はみられなかった。 3. 考察:歯原性組織におけるHERファミリー分子、特にEGFRとHER4の発現は腫瘍発生や骨内進展に関わることが示唆され、これらの分子は、予後の判定因子や、治療の標的分子となり得る可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歯原性腫瘍の発症および骨内進展に関わる骨内微小環境内の因子として、まず、HERファミリー分子について検索し、興味深い結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
歯原性腫瘍の骨内微小環境での細胞分解制御に関わるオートファジー関連分子およびユビキチン・プロテアソーム系分子について、種々の検索を進めている。また、腫瘍発生や腫瘍細胞分化に関わる分子の網羅的解析についても準備を進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
オートファジー関連分子およびユビキチン・プロテアソーム系分子については、RT-PCR、ウエスタンブロット法、in situ hybridization法、免疫組織化学、酵素活性測定についての試薬・キットが必要である。また、分子の網羅的解析については、マイクロアレイ関連の試薬・キットならびに結果解析についての費用が必要となる。
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Research Products
(6 results)