2012 Fiscal Year Research-status Report
インプラント術前予測のためのコーンビームCTを活用したヒト生体骨梁モデルの確立
Project/Area Number |
24592909
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 孝一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60215085)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯学 / 骨応力予測 |
Research Abstract |
研究代表者・分担者らは以前より、下顎の乾燥骨のμCT画像を基に精密な3次元有限要素モデルを作成し、インプラント周囲骨を骨梁レベルまで応力分析できる方法を確立してきた。本研究ではこの方法を応用し、ヒトにも適応可能にすることを目指して、歯科用コーンビームCT(以下CBCTと略す)より得られるデータをベースに歯槽骨の精密な3次元有限要素モデルの構築・検証を行う。本研究はインプラント植立の術前段階で術後のインプラント周囲骨応力の分布予測を可能にするための基盤となる研究である。 平成24年度は,以前より用いてきた、インプラント埋入ヒト乾燥下顎骨を用いてCT撮影を行った。撮影機器はμCT(ELESCAN,日鉄エレックス,東京)、2009年納入CBCT(CB MercuRay,日立メディコ,東京)、2012年納入CBCT(AUGE SOLIO,アサヒレントゲン,京都)の3機種であった。3機により撮影されたデータをそれぞれ「μCT」、「CBCT-2009」および「CBCT-2012」とした。3機により撮影された画像およびDICOMデータをマルチプルTIFFに変換し、RATOC社製3D骨梁構造計測ソフトTRI/3D-BON および RATOC社製有限要素法ソフトTRI/3D-FEM を用いて3つの3次元有限要素解析モデルを構築し、モデル構築プロセスにおける骨梁の再現性について撮影機器間の比較検討を行った。 得られた画像より作成された3次元有限要素解析モデルの骨梁の再現性はμCT > CBCT-2012 > CBCT-2009の順であった。 その結果を踏まえて平成25年度以降、CBCT-2012を活用し、ヒト臨床応用に向けて、湿潤環境における結合織の影響を考慮しながら、生体を対象とすべく倫理規定に基づいたヒト骨梁での解析を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は本研究を当初の研究実施計画に従って実施し、得られた研究結果は平成25年度に開催される国内学会(1件)と国際学会(2件、うち招待講演1件)に演題登録済みであり、現在までの達成度がおおむね順調に進展していると評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は前年度に乾燥骨から得た3次元有限要素モデル(CBCT-2012)を活用し、応力解析を行い、その解析結果を同乾燥骨のμCT画像から得られた3次元有限要素モデル(μCT)の解析結果と比較する。同様な結果得られた場合、ヒト臨床応用に向けて、まず湿潤環境における結合織の影響を検討する必要があることから、歯の欠損を持つヒト乾燥骨を湿潤環境において2012年納入の精度の良いCBCTによって撮影する。その画像を基に新たな3次元有限要素モデルを作成・解析し、乾燥骨より得られた結果と比較する。同様な結果が得られた場合、臨床応用に向けてヒト生体からの3次元有限要素の骨梁応力解析モデルの作成のために倫理要求事項の整備について準備を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に受領した助成金の一部は次年度に繰り越した。それは調達予定であったヒト乾燥骨が実験に適したものがなかったことや、基本解析ソフトの更新費用は予定より安価で調達できたことによる。平成25年度は申請書に示した消耗品の他、ヒト乾燥骨の追求を続けて購入する予定である。また、旅費に関して、申請書に示してあるものに加え、該当年度に学会発表や招待講演が予定されている国内・外の3つの学会への出張に用いる予定である。 今後、ヒト乾燥骨の入手に努めると共に生体への臨床応用に向けて倫理要求事項の整備について準備を進める。
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Research Products
(3 results)