2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 憲幸 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60378156)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 扁平上皮癌 / 温熱療法 / 免疫療法 / 樹上細胞 |
Research Abstract |
マウスの扁平上皮癌モデルにおいて、これらMCLsとiDCを用いた温熱療法の有効性を確認した。これまでにマウス背部腫瘍移植モデルに対してMCLsと樹状細胞を用いて抗腫瘍効果を検討した。マイルドハイパーサーミアをすることにより腫瘍細胞のHSP70の上昇、樹上細胞の抗原提示脳の上昇を認めた。in vivoイメージングを用いてマウス背部腫瘍移植マウスにおいて注入した樹上細胞が所属リンパ節へ移動していることを確認した。また、CTLアッセイを行い腫瘍内のCTLの上昇を確認した。 in vitroにおいて腫瘍細胞に41℃、43℃、45℃を加えHSPの発現を検討した。HSP70の発現は、43℃30分の温熱ストレス24時間後で最大った。温熱ストレスを1回与える場合、41℃、43℃、45℃と高温になるに従ってHSP70が発現するまでの時間が延長した。HSPが発現している段階での追加温熱ストレスは、HSP70の発現を抑制した。樹上細胞を43℃30分の温熱ストレスによりHSP70を高発現させた腫瘍細胞と共培養したが、72時間の段階ではDCの著明な成熟化は認めなかった。DCを43℃30分の温熱ストレスによりHSP70を高発現させたSCCVIIと共培養し、さらに共培養下で41℃30分の温熱ストレスを加えたところ、48時間でLPS同等の成熟化が誘導された。また、43℃30分加温24時間後に48℃30分加温した腫瘍細胞と共培養したものは樹状細胞の成熟化は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度、腫瘍細胞を加温後DCに接触させマイルドハイパーサーミアを行うことで樹上細胞の成熟化を確認した。その他の高温では成熟は見られなかった。in vivoにおいて腫瘍細胞に注入された未熟樹上細胞は所属リンパ節並行していることを確認した。加温温度に関して45度以上では樹状細胞の成熟化が行われないことを確認した。局所温熱療法後にマイルドハイパーサーミアを加えることが扁平上皮癌の温熱療法の最適な方法のひとつを考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
ラビットの扁平上皮癌モデル(舌癌モデル、頸部リンパ節転移モデル、遠隔転移モデル)において、これらMCLsとiDCを用いた温熱療法の有効性を確認する。次にこの温熱療法によって得られる高い抗腫瘍免疫について検討する。また、これらの実験において最適なプロトコールの決定を行なう。具体的には温熱療法における温度、時間、さらにはiDCの投与と温熱療法試行回数の最適化を行なう。また、腫瘍組織、各重要組織を摘出し、病理組織学的検討、免疫組織化学的検討を行なう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験動物、磁性体金属、実験用試薬、実験・培養器具、培養液・牛胎児血清などに使用する。
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