2015 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜上皮前駆/幹細胞を用いた凍結培養粘膜の移植後動態の解明
Project/Area Number |
24593051
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小山 貴寛 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30444178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳澤 享子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60303137)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組織工学 / 凍結培養粘膜 / 口腔粘膜上皮前駆/幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】これまで私たちはティッシュエンジニアリングの手法を用いた培養口腔粘膜の開発とその臨床応用を行い、同時に凍結培養口腔粘膜の治癒機転を動物実験モデルにより基礎的に研究を重ねた結果、凍結培養粘膜は従来のものと同様に口腔粘膜を再生させることが明らかとなった。しかしながら現在の培養方法による上皮細胞では長期間の凍結保存により細胞活性の低下が予想され、細胞増殖が不良な凍結培養粘膜が作成される恐れがある。本研究の目的は増殖脳の高い均一な細胞集団である口腔粘膜上皮前駆/幹細胞を凍結保存し、それらから作製した凍結培養粘膜の粘膜再生能および再生機構を、従来の方法で作製したものと比較し、その有用性を明らかにすることである。 【材料と方法】口腔外科外来小手術時に同意の得られた患者の余剰口腔粘膜を採取、上皮細胞を培養し20μmの孔を有するナイロンメッシュを用いて、小型細胞集団を選別(Izumi K, JDR 2007)細胞増殖能につき検討を行った後に、同細胞を用いて培養粘膜を作製し組織学的評価を行う。 【結果】小型細胞集団と通常の培養細胞を用いた培養粘膜の作製法が確立された。凍結保存を行った群と、凍結保存を行わなかった群の口腔粘膜上皮前駆/幹細胞と考えられる細胞を培養して細胞増殖数を比較したところ、統計学的な差は認められなかった。また、小型細胞集団で作製された培養粘膜において、凍結保存を行った群と凍結保存を行わなかった群で上皮細胞の活性に明らかな差はなかった。 【考察および今後の展望】凍結保存後の細胞においても、選別された小型細胞集団で作製した培養粘膜の上皮活性が高いことが示唆された。
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