2013 Fiscal Year Research-status Report
骨吸収過程における細胞膜マイクロドメインの機能的役割と制御機構の解明
Project/Area Number |
24593079
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡安 麻里 東京大学, 医学部附属病院, その他 (10610941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須佐美 隆史 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80179184)
矢野 文子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80529040)
井口 隆人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80587775)
羽毛田 慈之 明海大学, 歯学部, 教授 (90164772)
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Keywords | コレステロール / 破骨細胞 |
Research Abstract |
歯の移動に必須な歯槽骨吸収で主役を担う破骨細胞の分化制御には、まだ多くの不明な点がある。近年、脂質異常症と骨粗鬆症との関連が報告され、破骨細胞分化における脂質の役割に興味が持たれている。 前年度に引き続き、In vitroにおける解析は、M-CSF/RANKL処理により、マウスの大腿骨および脛骨より得た骨髄細胞から破骨細胞を誘導しておこなった。遺伝子とタンパク質の発現は、RT-PCRとWestern blotting analysisで各々検討した。タンパク質の局在は、cytosol、total membrane、plasma membrane、細胞膜lipid raftに分画し解析した。さらに、破骨細胞の培養液上清および細胞自体に含まれるTRAP、Ctskなどの種々の破骨細胞マーカーを比較検討した。さらに、In vivoの解析は本年より、当教室に新たに設置された骨密度測定器を用いて、予備実験を開始した。 WTと比較してLDLR-KO由来の破骨細胞形成は遅延し、小型の破骨細胞しか形成されず細胞融合の障害をみることが、前年度までに分かっており、本年度はそのメカニズムの解明のため、さらに詳細な検討を行った。その結果、このメカニズムとして、細胞内LDLの減少により、破骨細胞融合タンパク質の1つであるAtp6v0d2の細胞膜への輸送が抑制されることによって、破骨細胞の細胞融合が障害されることが考えられたが、詳細はまだ分かっていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した平成24年度の結果を受けて、平成25年度の研究実施計画は若干の方針転換が必要ではあったものの、概ね順調に進んでいる。さらなる詳細な細胞内情報伝達メカニズムとともにin vivoレベルについての解析が必要と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度と本年度は破骨細胞とnateive LDLおよびLDL受容体に焦点をあてて研究を進めてきたが、これまでの予備実験の結果より、酸化LDLと骨代謝の関連も十分に示唆されている。また、高脂血症の病態モデルとしてのマウスの解析は進めておらず、今後の課題である。今後解析を進め、脂質代謝・骨代謝の関連を明らかにし、学会発表・論文執筆を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の結果を受けて、平成25年度の研究実施計画は若干の方針転換が必要であったため、情報収集のために多くの時間を要した。そのため、研究費の使用計画の変更を行い、研究を進めることとなった。 実験動物(マウス)の購入および抗体、試薬等の研究用試薬・消耗品の購入、学術集会への情報収集のための参加等に使用する予定である。本研究では多量のサイトカイン、とりわけM-CSF、RANKL、TGF-ßを必要とするが、在庫を使用してしまった時には、市販品を購入せざるを得ない。
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Research Products
(1 results)