2013 Fiscal Year Research-status Report
有限要素法と骨リモデリングシミュレーションによる効果的顎変形症治療システムの開発
Project/Area Number |
24593086
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡邉 直子 新潟大学, 医歯(薬)学総合研究科, 非常勤講師 (10397143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90205633)
林 孝文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80198845)
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Keywords | 歯科矯正学 / 治療システム |
Research Abstract |
近年増加している顔面非対称あるいは偏位咬合を伴う顎変形症患者の効果的治療法確立のため、その原因の一つと考えられる恒常的に加わる負荷ー咀嚼ーによる応力の非対称に注目し、下顎偏位が軽減される効果的、効率的な治療法を選択するためのシステムを構築することを目的として、治療による咬合の変化と、それによる下顎骨における応力の変化および下顎骨形態の変化を有限要素解析と骨リモデリングシミュレーションにより検証している。 平成24年度より継続して、平成25年度も治療前の有限要素解析モデルと、治療後を想定した有限要素解析モデルを用いて、それぞれのモデルに対して、患者固有の習慣的咀嚼時を想定した三次元有限要素解析を行った。また、その結果の一部についてはアメリカ矯正歯科学会大会において発表するとともに、インディアナ大学のBone Research Clubにおいても招待講演を行った。 解析結果について、学会発表での討論などから、荷重条件の設定について検証が必要不可欠であることが明らかとなった。そのため、オクルーザルフォースメーターを購入し、平成25年度途中からは新たな被験者については、咬合力測定を行い、治療前のモデルの有限要素解析結果と比較し、荷重条件の整合性についても検証をした上で、治療後を想定したモデルについての応力解析および治療前のモデルの解析結果との比較を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
25年度より、被験者から新たな検査結果(咬合力測定)を採取し、荷重条件の検証を行うこととした。このため、平成24年度に作成したモデルが使用できなくなったため、治療による効果を検討するための十分な数の被験者のデータが得られたとは言い難い。このため、26年度においても積極的にデータの収集を行わなければならず、本来の26年度の予定である治療方針決定システムの構築に遅れが生じる恐れがあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度前半は25年度に引き続きパターン分けした治療後三次元画像モデルの作成と同モデルを用いた有限要素解析を行い、未治療、治療後モデルの解析結果をマッチングさせ、治療効果を検証する。また26年度後半には、各偏位咬合パターンにおける効果的治療方針決定システムの構築を行う予定である。 研究成果についてはorthodontic wavesに投稿し、また2015年のWFOにおいても発表を行う予定としている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度に結果の一部についての論文投稿を予定していたが、結果の検証が必要となり、論文投稿ができなかったため。 論文投稿と海外の学会発表を予定しており、研究費は今年度使用予定である。
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Research Products
(2 results)