2013 Fiscal Year Research-status Report
患者毛髪の黄色ブドウ球菌汚染の分子疫学解析調査と洗髪除菌技術の構築
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24593262
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
社本 生衣 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (40593512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
宇佐美 久枝 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (80587006)
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Keywords | 基礎看護技術 / 洗髪 |
Research Abstract |
平成25年度は、健康な成人と臥床患者の頭髪の汚染状況の調査を行った。頭部を7区分し、それぞれの区分の頭皮、頭髪から拭い液を採取した。採取したサンプルから、リアルタイムPCRで細菌数を測定し、トリグリセライドとpHを測定した。また、視覚的なデータとして頭皮はマイクロスコープで観察し、頭髪は走査電子顕微鏡で観察をした。また健康成人では3日間洗髪を実施しないでその変化を調査した。さらに、全国900の病院にアンケート調査を行った。安静臥床患者実施している洗髪について、看護師を対象に実施した。これらの結果を受け、実験的に細菌を付着させた頭髪の洗浄状況を調査した。すすぎの程度や頻度の違いによって分析した。 結果、汚染状況の調査では、健康成人では、洗髪が不十分であった部分があるとその部分の汚染が進み、洗浄がきちんと行えている部分は3日では汚染が進みにくかった。患者も頭全体が汚染されていることは少なく、一区分が汚染されていることが多いという結果であった。また、細菌が頭部の中で形状が変化することで洗浄しにくくなっていることが示唆された。また、アンケート調査では、ベッド上では洗髪シートを多く採用されていることがわかった。しかし、洗浄効果の実験からすすぎの仕方が細菌などの汚染洗浄に影響している点から洗髪方法を工夫するもしくは使用する物品を検討する必要性があると考えている。 今年度は、昨年度の結果から洗髪方法を構築し検証を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
洗髪方法を開発するための、基礎的データは収集することができている。それらにさらに実験的なデータを加える必要はあるが概ね基礎的データは収集できた。 今年度は、洗髪方法を構築し検証を行う段階でり概ね進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
構築した洗髪方法を使って、安静臥床患者および健康成人で洗髪を実施し、洗髪前後で細菌数、トリグリセライライドなどの汚れ、また界面活性剤残留濃度によってすすぎの効果を分析する。さらに、走査電子顕微鏡で視覚的に観察し分析を深める。 結果から、汚染除去に効果的な洗髪方法の開発につなげる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験が今度にまたがっており、26年度実験量が増えることが予測されたため26年度に繰越をした。使用する薬品の入荷がおくれ26年度に繰り越した。 25年度から持ち越した実験に使用する。
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