2013 Fiscal Year Research-status Report
がん患者のレジリエンスを強化支援する看護モデルの開発と検証
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24593304
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
安田 加代子 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (90336123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末次 典恵 佐賀大学, 医学部, 講師 (60363355)
熊谷 有記 佐賀大学, 医学部, 助教 (10382433)
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Keywords | がん患者 / レジリエンス |
Research Abstract |
平成25年度は、がん患者のレジリエンスに関する文献検討、概念分析、フォーカスグループインタビュー、半構成的面接法で得られた結果を統合した。 レジリエンスは、困難な状況から回復する動的なプロセスであり、そのプロセスの在り様をアイテムとし、分析の際には、表現の類似性や頻発するアイテムの中から、さらにがん患者に特有の意味内容から理解しやすい表現を重要アイテムとして選択した。選択したアイテム(一部)は、潜在的な能力として「自分の置かれた状況に身を任せる)」などの柔軟性、「困難な状況について考えないようにする」などの抑圧である。意図的な努力として「困難な状況に向き合う」ことがあげられるが、それに必要な時間が重要な要素となった。「困難な状況について自分で考える」「今まで考えなかったことを考える」などの効果的な対処、「死について考える」などの死を意識するなどである。 上記のように、がん患者のレジリエンスの特性を明確化したうえで、さらに既存のレジリエンス尺度と照合し、レジリエンス尺度の原案を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
レジリエンスという新しい概念と類似概念の判別が困難であり、文献検討をさらに深める必要性が生じたこと、さらに動的な因子の解釈に時間を要してしまい、レジリエンス尺度作成までにとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
がん患者を対象に質門紙調査を早急に実施できるように計画的に進める。尺度の信頼性・妥当性の確認ができる対象者を拡大する。そのためには、調査を依頼する施設の拡大も検討していく必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究遂行が当初の計画より遅れたことで学会報告などの成果発表する機会を失してしまったため 次年度は学会報告を含め旅費での支出として繰り越すこととする。
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