2014 Fiscal Year Research-status Report
助産師外来で活用できる妊娠期アセスメントツールの開発と実用化に向けたシステム構築
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24593350
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 康香 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10332941)
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Project Period (FY) |
2013-02-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護学 / 妊娠期 / 親になる / 夫婦 / coparenting / アセスメントツール |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、妊娠期のアセスメント指標の開発に引き続き取り組んだ。妊娠期のアセスメントとして重要な視点である、「妊娠期にその人なりの母親として自己像を確立する」「児の愛着や妊娠の受容を高める」に加え、「親になる」ことをキーワードとして国内外の書籍や文献検索を行い検討を行った。その結果、「親になること」は親準備性、親性の発達、親役割など各論文で様々に定義付けされており,<子どもへの感情・意識の変化><自分自身の意識・行動の変化><新たに「親としての役割」を獲得する変化>が起こることであるととらえられ,<自分自身の意識の変化><行動の変化><子どもへの感情の変化>の3側面から評価されていた。「親になること」を測定している評価尺度は既存の尺度を改変して使用しているものが多く,信頼性・妥当性が得られていないものが多かった。「親になること」の定義は,「妊娠することで,子どもへの感情や意識に変化が起こること。また自分の意識やそれに伴う行動に変化が起こり、新たに親としての役割を獲得していくこと」であり,妻・夫の内面の変化に焦点を当てることが重要である。「親になること」の3側面を一度に評価できる尺度は無く,既存尺度がどの側面を評価しているか判断した上で,複数の尺度を組み合わせて使用していく必要がある。また海外ではcoparentingを促進するためのプログラムが多数行われており、これらのプログラムに関する文献検討を行っている。電子コンテンツに関しては、この数年で著しい発達をしており、現在、タブレット端末やスマートフォンに対応した、現存しているアプリの調査をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊娠期のアセスメント指標については、国内の文献のみではすべてを網羅することができず、海外で行われている「coparenting」を促進するためのプログラムの調査に取り組んでいるため、現在もアセスメント指標の素案を提示することができていない。電子媒体については、この数年で著しい発達をしており、すでに電子アプリが数多くあり、それらの応用性を探っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は夫婦ともに親になる、coparentingのプログラムを検証し、日本文化に適応可能かを模索していく、また電子アプリについては現状と実際に使用している病院への聞き取り調査を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
海外から学位論文や書籍を取り寄せているため、年度内に購入できなかった。また、デジタルコンテンツに関しては次年度以降の調査、検討となるため、一部未購入となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降、平成27年度分と合わせてデジタルコンテンツの調査に必要な物品の購入、情報収集のための旅費、書籍・文献の購入などに使用予定である。
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Research Products
(4 results)