2013 Fiscal Year Research-status Report
保育所における医療的ケアの必要な小児の受け入れの現状と課題
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24593355
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
金泉 志保美 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (60398526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐光 恵子 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (80331338)
牧野 孝俊 群馬大学, 保健学研究科, 助教 (50389756)
阿久澤 智恵子 桐生大学, 医療保健学部, 講師 (70596428)
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Keywords | 保育所 / 医療的ケア / 看護職 |
Research Abstract |
医療的ケアの必要な小児の保育所への受け入れの実態および課題を明らかにし、今後の体制整備に向けた課題を検討することを目的とし、平成25年度には、医療的ケアの必要な小児を実際に受け入れた経験のある保育所看護職5名を対象とし、組織としての受け入れ体制・看護職の役割・児を受け入れる上での看護職の認識・実際の支援内容および課題等に関する半構成的面接を実施した。質的記述的分析の結果、医療的ケアを要する小児の保育所への受け入れの現状と課題として、【園としての体制整備】【受け入れに向けて看護師が行った準備】【受け入れを可能にしている条件】【受け入れへの前向きな姿勢】【医療的ケアを要する児の保育の状況】【看護師の実践】【児を受け入れたことでのプラスの影響】【看護師の葛藤や不安】【看護師へのサポートの必要性】【現行の制度上の課題】の10カテゴリが形成された。看護師は、対象児が健康な子ども達とともに生活する統合保育に様々な意義を見出しながらも、感染予防等、対象児の健康管理・安全管理と両立させるのは困難であることに葛藤をいだきながら保育を行っていることや、臨床を離れた場で医療処置を行うことに対する不安感じていることが明らかとなった。また、看護師一人での対応では限界があるが、必要な人員配置には補助金が不十分である、保育所配置の看護職が医療的ケアを実施するための手続きや書類等が整えられておらず、実施可能な範囲が不明確であるなど、現行の制度には様々な課題のあることが示された。次年度は、同調査を継続しつつ、これらの結果を元に調査票を作成し、医療的ケアの必要な小児の受け入れの経験の有無や現状での可否、必要な条件、研修ニーズ等に関して、全国の保育所に勤務する看護職を対象としたアンケート調査を実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
面接調査の対象となり得る保育所が限られており、調査対象の選定に期間を要したため、第一段階の面接調査が当初計画よりも遅れ、第二段階調査に着手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究補助を依頼し、データ入力・データ分析等の効率化を図る。定期的に会議を設定し、分析作業を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第一段階の面接調査の実施が遅れ、当該年度内に第二段階アンケート調査の実施ができなかったため。 次年度請求研究費と合わせ、25年度末に実施した面接調査のICレコーダ反訳委託料、およびアンケート調査送付のための通信費として使用する。
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