2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593385
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
山口 桂子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80143254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 淳子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (70233377)
曽田 陽子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (80405224)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 家族看護 / 看護診断ラベル / 実態調査 / 事例集積 |
Research Abstract |
家族看護領域における看護診断ラベルの理解度・活用度及びそれに影響する要因を明らかにし、臨床現場での活用を拡げるための普及を目的として本研究を開始した。以下は、本年度の研究実績の概要である。 1.全体計画の最終確定:全体計画の最終確定のため、先行研究を再度検索したところ、文献内に看護診断が提示されている文献数自体が、予想以上に極めて少なく、さらに内容においても、必ずしも、適切な診断が適用されていないものも見られた。この状況から、実態調査においては活用度のみならず、その背景を詳しく探る必要があることが示唆された。そこで、実態調査の前に、先行文献をもとに看護診断活用の現状と課題について詳細に分析し、調査項目を十分に検討するための段階を、計画に追加した。 2.先行文献から見る家族看護領域における看護診断活用度と課題の分析:2000年度以降に、日本看護診断学会学術集会において発表された一般演題(口演・示説)435題のうち、事例分析等の過程で、家族に関連する診断ラベルを提示したものは、7題(1.6%)のみであった。さらに、その7題の中で、診断に際し診断指標との照合を行ったものは1題のみであった。診断ラベルを用いたことに対し、根拠が明確になり有効な介入ができたとする一方で、ラベリングの適切性・妥当性に迷う等の考察が述べられていた。一方、同様に日本家族看護学会学術集会において発表された一般演題1148題のうち、事例分析等による報告は約300題であったが、家族のアセスメントや介入に関連して、診断ラベルそのものを提示したものはほとんどみられなかった。これらの分析結果については、次年度において発表予定である。 3.専門家会議における事例への看護診断ラベルの適用と集積に向けての準備:家族支援専門看護師等、専門家会議における事例への看護診断ラベルの適用と集積に関する検討会の準備会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の当初計画は、①家族看護に関連する診断ラベルの理解度・活用度、及び、それに影響する要因の実態調査を実施・分析する ②家族支援専門看護師等、専門家会議における事例への看護診断ラベルの適用と集積についての準備を開始し、会議を開始する であったが、①については、次年度で実施することとした。 その理由としては、全体計画を見直す過程で、先行研究の概要を内容分析したところ、文献内に看護診断が提示されている文献数自体が、予想以上に極めて少なく、さらに内容的な確認においても、必ずしも、適切な診断がなされていないものも見られた。そこで、当初、第一段階として計画していた実態調査を行うにあたり、現状の問題が明確に抽出されるような、より詳細な調査内容の検討が必要となった。すなわち、公表されている文献数の少なさから、活用度の低さは必至であり、最終的な看護診断ラベルの普及のためには、活用度を探るだけではなく、その背景を詳しく探る必要があることが示唆された。そこで、実態調査の項目を十分に検討するため、先行文献を再度詳細に分析する段階を、計画に追加した。その結果、調査の実施は次年度になるものの、先行文献から見る現状と課題が明らかになり、調査項目の決定など、有効な調査に向けての準備が整った。②については順調に進んでいる。 以上より、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、以下を実施する。 1.家族看護に関連する診断ラベルの理解度・活用度、及び、それに影響する要因の実態調査:調査1 臨床現場における実態:(1)対象:総合病院に勤務し、看護師経験を5年以上有する看護師 約2,000名。 (2)調査方法:無記名式自記式質問紙調査。(3)調査内容:①「NANDA看護診断」に示される診断ラベルと診断指標の中から、家族看護領域に関連するものを提示し、臨床場面における実際の活用頻度とその理由について調査する。②簡略な事例に対する模擬的な診断過程についての回答を依頼し、その理解度を調査する。③関連要因として、対象要因、環境要因を変数とする。(4)分析:①~③により、診断ラベルの活用を促進・阻害する要因についての多変量解析などを行う。調査2 実態(調査1)に関する意識:(1)対象:家族看護に関する専門的能力に優れた看護師約30名 (2)調査方法:半構成式による自記式質問紙調査によって行う。(3)調査内容:①実態(調査1)の結果を踏まえた活用の実態や関連要因に関する意見②看護診断ラベルの活用や普及に関する意見 (4)分析:診断ラベルの活用を促進・阻害する要因について質的に分析する。上記、2つの調査から普及に向けた方略について検討する。 2.専門家会議における種々の事例への看護診断ラベルの適用と集積、及び看護診断ラベルの適合性に関する検討:【専門家会議の実施に関わる具体的方法】(1)専門家会議の構成:家族支援専門看護師等、家族看護に精通した研究協力員を募り、研究者を含めた専門家会議を構成する。(2)同会議の定期的開催と事例検討会の開催:家族看護領域の問題を有する種々の事例への看護診断ラベルの適用について事例検討会を開催し、その集積を行う。また、事例検討の過程において、看護診断ラベルや診断指標と臨床現場の実情との適合性についても検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度未使用額及び平成25年度配分額をあわせ、実態調査に関わる調査票の印刷、 調査票の配布回収に関わる通信費、データ入力の人件費等に使用する予定である。また、結果の公表のための学会参加費及び旅費としても使用する予定である。
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