2014 Fiscal Year Research-status Report
乳幼児の急病時に対する家庭での対処能力の向上をめざした支援プログラムの作成
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24593389
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
小迫 幸恵 山口県立大学, 看護栄養学部, 講師 (20347537)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児救急 / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、平成25年度の結果をもとに【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラムの作成】を目的に実施した。 平成25年度の質問紙調査の結果より、①第一子出産後の不安が最も強く、子どもの発病時の対処行動については保護者自身の判断が難しい②相談者としては保護者の親(祖父母)や友人の割合が高かった、の2点が明らかになった。また子どもの発病時の受診について、「受診してもよいかどうか(症状)」「受診のタイミング」「受診先」などについて迷うという意見が多く見られた。さらに、手元にある子どもの急病時の対応や受診先などのパンフレットについては、実際に発病した際に参考にするケースが多く、実際に子どもが初めて発病した際に「落ち着いて対応できた」と感じている保護者では、事前に家族や友人と子どもの発病時の対応や受診先について話したことがある、と述べていた。 以上の結果より、パンフレットを渡すだけでは小児の急病時における保護者の不安の軽減にはつながらず、パンフレットなどの情報の伝え方や活用の方法も含めた伝達が課題であることが見えてきた。そのため、現在、既存のパンフレットの活用も含めて保護者への子どもの発病時の対応や受診先などの情報の提供のあり方を視野に入れて【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラム】を試作し修正を加えている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の研究計画では、平成25年度までに【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラムの作成】を行い、平成26年度はその作成したプログラムを評価する予定であったが、支援プログラムの試作と修正に時間を要し、まだ評価を実施できていない。 そのため、研究期間を延長し、今年度評価まで行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
支援プログラムを修正後、【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラム効果の検証】を目的に、乳幼児をもつ保護者や協力の得られた保育所、幼稚園、育児支援施設、関連機関などを対象として、①作成したプログラムの実施②実施した際の参加者に、その効果について質問紙調査(実施前・実施後)およびグループインタビューを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラム】の試作と修正に時間を要し、平成26年度中に実施予定であったプログラムの効果を測るための調査を実施できていない。また、本来は最終年度であったため本研究課題の研究報告書の印刷代も計上していたが、調査が未実施であるため、報告書も未完成の状態であり、次年度への使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試作した【小児の急病時における保護者の不安の軽減および対処能力の向上につながる支援プログラム】の効果を測る調査を実施するための調査票の印刷代、調査に伴う通信費、さらに本研究課題の研究報告書の作成に伴う印刷代として使用予する定である。
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