2012 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の排便ケアの質の向上を目指した地域包括的排便ケア支援システムの開発
Project/Area Number |
24593433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
榊原 千秋 金沢大学, 保健学系, 助教 (20367501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正源寺 美穂 金沢大学, 保健学系, 助教 (80345636)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 排便ケアシステム / 地域包括的ケア / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究の目的は、要介護高齢者の排便ケアの質の向上を目指し地域の包括的排便ケア支援システムを構築することである。継続的に排便ケアが行われるためのサポート体制の確立や施設の枠を超えた情報交換によるベストプラクティス等、地域で包括的な排便ケア支援システムの構築を目指している。 3年間で、A県内にモデル地域を設置し、施設の排便ケア支援システムとして療養型病床群、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、在宅の排便ケア支援システムとして訪問看護ステーション等の各施設の課題を分析し、施設を超えてディスカッションできる場づくりと、排便ケアのスペシャリストからなる「排便ケア支援専門職チーム」の指導を受けながら各施設別に排便ケアの実態と課題を分析し、地域の排便ケア支援システムのモデル案を作成する。システムの成果により排便状況が改善した要介護高齢者の事例は、排便ケア支援専門職チームが評価を行い、匿名化した上でデータバンク化する。地域の排便ケアシステムのモデルとデータバンク化した成果は、冊子にまとめ、各施設に配布するとともにホームページで公開しシステムの発展と普及を目指す。 平成24年度は、「排便ケア支援専門職チーム」の編成、調査協力施設の選定と研究依頼を行った。その結果、「排便ケア支援専門職チーム」は、大腸専門医2名、コンチネンスアドバイザー2名、NST専門専門療法士2名、WOC認定看護師2名、作業療法士、理学療法士からなるチームを編成した。調査協力機関として、訪問看護ステーション2件、介護老人保健施設2件、特別養護老人ホーム1件、療養型病床群1件に依頼し了解が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度は、「排便ケア支援専門職チーム」の編成と研究協力施設の選定に時間を要したため、目標としていた、スタッフ、要介護高齢者、施設の状況の調査・分析・評価、排便ケアリーダー養成研修会の開催(施設の排便ケアの実態把握・計画・実践・評価)、排便ケア支援専門職チームの相談システムの開設ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、スタッフ、要介護高齢者、施設の状況の調査・分析・評価を行う。さらに、排便ケアリーダー養成研修会を開催し、研究協力施設の排便ケアの実態把握・計画・実践・評価を、施設の排便ケアの実態把握・計画・実践・評価及び各施設の排便ケアにおける課題の共有とディスカッションによって行う。また、排便ケア支援専門職チームの相談システムの開設を行い、各施設に共通した効果的な排便ケア支援システムの構築をするとともに、排便ケアリーダー会による排便ケアの課題の共有及びディスカッションの参加観察を行う。また、ホームページを開設し、排便ケア改善事例のデータバンク化、排便ケア情報の一元化を行う。 調査項目は、スタッフ、要介護高齢者、施設の状況の調査・分析・評価で、(1)スタッフの意識・知識・技術の状況<調査項目>自記式質問紙調査:自己効力感、排便ケアアセスメント実施状況(2)要介護高齢者の排便ケアの状況<調査項目> 観察調査:属性、排便状況(便の性状、下剤使用量、満足度) を調査する。 平成26年度は、各施設共通の評価指標の開発と臨床応用(有効性の検証 継続・持続性の効果)、スタッフ、要介護高齢者、施設の状況の調査・分析・評価(参加観察記録、研修会事後評価会議記録)、全データの解析と研究成果の発表および研究論文の作成を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
排便ケア支援専門家チームの研究者会議の旅費と排便に関する文献の購入が必要である。調査用紙の印刷費と郵送費が必要である。収集したデータの解析専用パーソナルコンピューターと解析ソフトの購入、及び調査用紙の郵送作業等の補助者への謝金が必要である。また、排便ケア支援検討委員会と排便ケアリーダー養成研修会の講師のための旅費が必要である。研修会の資料作成のための印刷費が必要である。調査用紙の入力作業等の補助者への謝金が必要である。 データバンク化のための補助者への謝金が必要である。ホームページ作成費が必要である。研究者会議・システム評価会議のための旅費と冊子の印刷費が必要である。ホームページ開設費が必要である。
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Research Products
(1 results)