2013 Fiscal Year Research-status Report
地方高齢者の健康づくり活動への参加を促す地域への愛着の概念分析と測定尺度の開発
Project/Area Number |
24593438
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝澤 寛子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80293819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 尚子 東京慈恵会医科大学, その他部局等, 教授 (80256388)
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Keywords | 地域看護学 / 地域への愛着 / 健康づくり |
Research Abstract |
本研究の目的は、まちづくりや健康づくりの鍵である「地域への愛着」に着目し、旧農村地域における(1) 自分や地域の健康づくり活動への参加を促す「地域への愛着」概念の意味内容とその影響要因を質的記述的に探求すること、(2)「地域への愛着」を測定する尺度を開発することである。 平成25年度は、昨年度に引き続き、旧農村地域における地域への愛着概念の分析を深めることと、地域への愛着を測定する尺度開発の準備に取り組んだ。 地域への愛着概念の分析では、西日本の旧農村地域で自分や地域の健康づくり活動をしている向老期から初老中期の人々へのインタビューデータを基に、自分の住むまちへの愛着を形成するプロセスの分析を、共同研究者のみならず、M-GTA研究会や質的研究勉強会への継続的参加と勉強会メンバーとの意見交換により深化させた。地域への愛着は、「まち」という「空間的な場」としてだけでなく「生活する場」としての相互作用を含む複雑な概念として、その形成プロセスを見いだすに至った。この形成プロセスの分析は現在進行形であり、今後、東日本の旧農村地域のインタビューデータを加えて、さらに深化させていく計画である。 また、地域への愛着を測定する尺度開発に向けて、インタビューデータおよび地域への愛着概念の分析結果をもとに、アイテムプールを作成し、表面妥当性・内容妥当性を検討して尺度の原案を作成した。尺度原案は、自分や地域の健康づくり活動への参加につながる地域への愛着として、まちへの愛着の意味内容のほか価値観・態度的な項目も加えた21項目とした。さらに、次年度の信頼性・妥当性の検討に向け、郵送調査用の質問紙を完成させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地域への愛着概念の分析において、形成プロセスの分析を深化させることに力点をおいたことで東日本地域のデータの継続比較が当初の計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、完成させた質問紙を用いて郵送調査を行い、地域への愛着を測定する尺度の信頼性・妥当性を検討すると同時に、東日本地域のインタビューデータの継続比較を行い地域への愛着を形成するプロセスの分析を深化させる。引き続き、研究会・勉強会への継続参加とディスカッションおよび、共同研究者との密な打合せ・ディスカッションを行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究打ち合わせや調査旅費を他の経費でまかなえたことや、収集データの入力作業を専門サービスを利用したため人件費・謝金を使用せずに終わり、郵送調査の印刷等を今年度経費で行わなかったことで、当初計画より未使用額が生じた。 次年度は、地域への愛着を測定する尺度の信頼性・妥当性を検討する郵送調査に係る経費(調査票印刷費、郵送料、データ入力等に関する謝金等)、地域への愛着概念分析を深化に係る経費(調査・打合せ旅費、データ整理等に関する謝金等)として、次年度請求する研究費と合わせて使用する。また、データ分析に必要なソフト等を購入し必要な分析ができるよう環境を整える。
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