2012 Fiscal Year Research-status Report
保健師基礎教育における地域看護診断の演習・実習で用いる評価ツールの開発
Project/Area Number |
24593450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
牛尾 裕子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (00275322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 美抄 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (10362766)
飯野 理恵 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (40513958)
松下 光子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (60326113)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 保健師 / 地域看護診断 / 教育方法 / 教育評価 |
Research Abstract |
1 保健師基礎教育における地域看護診断の学習目標項目の明確化 (1)国内文献レビュー:保健師基礎教育における地域看護診断の教育に関わる報告・研究等の文献をレビューし、地域看護診断の教育目標と評価の現状を明らかにした。(2)米国の公衆衛生看護教育における地域看護診断の情報収集:平成24年9月から12月の間ハワイ大学を拠点とし、米国において学士課程及び大学院における公衆衛生看護教育の現状とその中での地域看護診断教育に関する情報を収集した。(3)(1)~(2)を踏まえ、研究者会議を重ね、評価ツールの中核となる保健師基礎教育段階における地域看護診断の学習目標項目を明らかにした。 保健師基礎教育における地域看護診断の現段階における学習目標項目案は、①看護の対象としてCommunityのアセスメントの方法の理解、②事例を用いたアセスメントの実施、③事例における保健師としての活動の方向性の検討、④Communityを対象とした看護の基本的考え方の理解の深まり である。 2 評価ツールを構成する学生の学びの反応例の収集 教育経験豊かな地域看護教員を対象としてインタビューを実施し、地域看護診断の実習・演習において学生の学びを評価するためにとらえた学生の反応と教員の評価を調べた。平成24年度は3名を対象にインタビューを実施した。平成25年度は本調査の中間分析結果をもとに、インタビューの手法を精練させ、対象を拡大して調査を継続する。本調査により、1の学習目標項目の妥当性を検討するとともに、評価ツールを構成する学生の反応例を幅広く収集していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が平成24年9月から3か月間在外研究により日本を不在にしたこと、分担研究者のうち1名が、平成24年度後半4か月程度産休を取得したことなどから、地域看護教員を対象としたインタビュー調査を予定通り進めることができず、3名への調査にとどまった。前述のような状況があったことから、インタビュー件数を多くするよりも、3名のインタビュー結果を先に分析し、この結果を基に、調査計画を精練させて、次段階に進むこととした。研究者会議は4回実施し、これにより、地域看護診断の学習目標項目の明確化を進めることはできた。
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Strategy for Future Research Activity |
1 評価ツールを構成する学生の学びの反応例の収集(平成25年6月~9月):平成24年度の調査結果の分析を踏まえ、引き続き地域看護教員を対象とし、地域看護診断の実習・演習において教員が学生の学びを評価する上でとらえた学生の反応について、個別インタビューとさらにフォーカスグループインタビューを実施する。 2 評価ツールの考案(平成25年6月~8月中旬):地域看護診断の学習目標項目案をもとに、同時進行中のインタビュー調査からのデータをもとに、第一段階の評価ツールを作成する。 3 評価ツールの妥当性・信頼性・実用性の検証(平成25年10月~平成26年7月):筆者及び共同研究者の大学で、実習と演習において作成した評価ツールを適用し、妥当性・信頼性・実用性を検証する。 4 評価ツールの妥当性について、実習指導経験のある熟練保健師の意見調査(平成25年9月~12月):2で考案した評価ツールについて、実習指導経験のある熟練保健師に評価ツールの妥当性、実用性についての意見を調査する。 研究最終年度(平成26年度)に向けて、考案した評価ツールの国内外での公表の準備、国内の全看護系大学を対象として評価ツールの妥当性等についての意見調査の計画立案を平成25年度中に実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、平成24年度から継続する地域看護教員を対象としてインタビュー調査、さらに新たに保健師を対象とした意見調査を実施する。また、考案した評価ツールを用いた検証計画を実施していく。 研究分担者が兵庫、岐阜、千葉と互いに遠隔であること、それぞれ多忙であり、会議の日程を捻出するのに困難をきたしていることから、今年度から遠隔会議システムを導入する計画である。そのためにモバイル通信端末および遠隔会議システムの契約料を予定している。その他研究活動にかかる費用は調査旅費等を計画している。 当初の計画では平成25年度に研究成果を海外に向けても公表する予定であったが、この計画を変更し、平成25年度は研究成果を生み出すことに重点をおき、平成26年度の国際学会発表に向け、準備をすすめていくこととする。そのために研究成果発表のための海外旅費を2名分30万円程度平成26年度に繰り越す計画で、研究費の使用を計画する。
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Research Products
(1 results)