2014 Fiscal Year Annual Research Report
病院退院支援部署と病棟をつなぐ退院支援リンクナースの役割と体制に関する研究
Project/Area Number |
24593470
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 准教授 (40333984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
田代 久男 山形大学, 医学部, その他 (40375340) [Withdrawn]
進藤 真由美 山形大学, 医学部, 助教 (30638523)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703) [Withdrawn]
叶谷 由佳 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80313253)
小林 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (30250806)
細谷 たき子 山形大学, 医学部, 教授 (80313740)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 退院支援 / 退院支援リンクナース / 退院支援システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は退院支援リンクナース(以下リンクナース)の役割と退院支援部署とリンクナースとの連携体制について実証的に研究することである。 24年度はリンクナースを配置している2施設でヒアリング調査を実施し、リンクナースの役割を篠田(2011)の述べる3つの役割に添って分析した。その結果①ハイリスク患者の把握、②退院支援のモニタリングを実践していた。③退院支援部署と病棟との業務調整は、1施設はリンクナースが、1施設はリーダーが担っていた。2施設とも委員会活動を通して病棟看護師の教育を担っており4つ目の役割が明らかになった。2施設とも個々の患者の退院支援を担当するのはプライマリーナースで、情報共有方法が異なった。 25年度は退院支援部署と病棟看護師の情報共有のための連携ツールを試作し、介入研究を実施した。その結果、介入群は対照群に比べ「退院支援時のコスト算定」を行い「介護支援専門員と連携がとりやすい」と認識しており、退院支援の進捗状況を可視化したプロトコールの活用は情報共有の手段として有効と考えられた。 26年度は退院支援部署看護師とリンクナースが認識する役割と課題を明らかにすることを目的に、グループインタビューを行い質的記述的方法で分析した。その結果、退院支援部署看護師とリンクナースが認識する役割と課題は、【現在実践している役割】、【退院支援においてお互いの役割と認識・期待すること】、【病棟内や病棟と連携室間の連携システムの課題】、【院内全体の退院支援システムの課題】、【地域との連携の課題】の5つで構成されていた。退院支援部署看護師とリンクナースは相互に補完する関係にあり、両者の役割認識は一致していた。また、院内の連携課題の認識は一致していたが、地域との連携課題の認識には相違があった。今後は地域との連携について両者が協力して課題解決に向けて取り組むことの必要性が示唆された。
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