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2013 Fiscal Year Research-status Report

認知症高齢者の人生の統合を促すケアプログラムの開発と評価

Research Project

Project/Area Number 24593479
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

大森 美津子  香川大学, 医学部, 教授 (70251072)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 美穂  香川大学, 医学部, 助教 (20511546)
湯浅 敦子  香川大学, 医学部, 助教 (50618957)
Keywords認知症高齢者 / ストレス / 発達 / 人生の課題 / アクチグラム
Research Abstract

本研究は、認知症高齢者のストレスパターンを踏まえた人生の統合を促すケアプログラムの開発と評価を行うことが目的である。今年度は、ケアプログラムの開発の段階を進めた。まず、ストレスから捉えた認知症高齢者の行動の意味や傾向を分析する方法について、認知症高齢者の行動の新たな意味を見いだすために、まず5名の認知症高齢者の唾液アミラーゼ活性値の増減に関わる行動の意味を再分析した。その結果、親しみを感じる人と関わりを楽しむ、心の楽しむことをする、ストレスのバランスをとる、周囲の人の世話をする、人生の振り返りを行う等の人生の課題につながる内容が認められ、認知症高齢者の一つ一つの言葉や行動に意味があることが示唆された(日本看護研究学会第39回学術集会で発表)。また、他のエスノグラフィーを用いた共同研究において、他者との関わりや、その環境における認知症高齢者の人生の課題につながる内容が得られることが示唆され、環境の重要性を確認した。
これらの、研究方法の検討に基づいて、計画書を検討し、当大学の倫理委員会の承認を得た。研究を行う施設の承諾を得て、対象の認知症高齢者・その家族に同意を得てデータ収集を進めている。データは、参加観察による行動・環境の観察、唾液アミラーゼの測定、アクチグラフにより行っている。一部の分析では、戦争体験の中での隊長としての役割と課題、怒りで表す親近の情など認知症高齢者の人生の課題に関わる内容が、研究者の人生の課題をも浮き彫りにしながら、様々な場面や人を変え綾なされていることが示されつつある。
今後は、さらに分析を踏まえてデータ収集を行い、アクチグラフのデータも加えて分析を進め、発達の視点から捉えた認知症高齢者のストレスパターンを明らかにし、ケアプログラムを開発する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

データ収集・データ分析については、データの再分析やエスノグラフィーの方法に基づき、実際にデータ収集・分析を行い検討した。それらの結果を踏まえて、研究者間で研究方法のテクニックを身につけることを行うなど、研究方法の洗練化と実施に向けての準備が行えている。また、データ収集にアクチグラフを加えて、客観的なパターン分析を図っている。
倫理委員会の承認も得て、施設の承諾や対象者の同意を得て、データ収集を行い、一部成果が得られている。認知症高齢者が日々の生活の中で、人生の課題に直面しながら生きていることが示唆される土台ができつつあると考える。
今年度のデータを用いた分析では、データ収集方法と分析方法の研究者の習熟と発達の視点が深まり、その内容に進展が認められるので、おおむね順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

認知症高齢者のストレスパターンの特徴を総合的に分析するために、データ収集を加えて行う。データに基づいて、研究者間の討論を充実させて分析方法とともに結果の表現方法の検討を進めながら、ケアプログラムの開発に向けて、施設や病院の職員とも意見交換を行う。
具体的には、1.施設において認知症高齢者のストレスパターンに関するデータ収集を加えて行う。分析は、エスノグラフィーの視点を加え、エスノグラフィーの研究経験があり、発達の視点で常に教育・研究に当たっている研究者間における総合的な討論を充実させて行う。これらの成果を総合して、認知症高齢者のストレスパターンの傾向を明らかにする。2.ケアプログラムの開発に向けて、ケアプログラムの展開について、情報収集を行い、成果を踏まえたケアプログラムのあり方を検討する。3.研究の成果を学会、施設や病院に向けて発信し、そこでの意見をケアプログラムへの検討に反映させる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究方法の検討を入念に行い、データ収集の量が全て終わっていない状況であるため。
1.データ収集で物品費で使用する。 唾液アミラーゼモニター用チップ20枚入り 10袋 28,080円×5=140,400円
2.データ収集で行った録音された内容の逐語録を起こす。 録音データのテープ起こし 10人分 平均7時間×940円×10=65,800円

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 通所リハビリテーションに通う認知症高齢者のストレスの傾向と人生の課題2013

    • Author(s)
      大森美津子、西村美穂、政岡敦子
    • Organizer
      日本看護研究学会第39回学術集会
    • Place of Presentation
      秋田
    • Year and Date
      20130822-20130823

URL: 

Published: 2015-05-28  

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