2014 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護におけるかかわり(involvement)研修プログラムの開発と評価
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24593500
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
牧野 耕次 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00342139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比嘉 勇人 富山大学, その他の研究科, 教授 (70267871)
甘佐 京子 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70331650)
山下 真裕子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40574611)
松本 行弘 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10363962)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | involvement / かかわり / 精神科看護師 / 研修 / プログラム / over-involvement / under-involvement / 尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的は、精神科看護におけるかかわり(involvement)研修プログラムを開発し、精神科看護師に実施しその効果を評価することである。 第一に、本研究グループおよび海外の関連文献を参考に、精神科看護の要素を追加し、研修プログラムを開発した。次に、研修の実施前および実施後に、研修参加者8名および対照群8名に対して、看護師版対患者Over-Involvement尺度(OIS)、看護師版対患者Under-Involvement尺度(UIS)などを用いた自記式質問紙調査を実施した。本研究では、対象者が各群8名と少数であるため、記述統計的に群ごとにプログラム介入前後における各尺度平均得点の比較に、対応のあるt検定(p<.10)を実施した。 介入群ではUISの下位尺度「非自己開示」で減少(平均値の差2.13, p<.10)がみられた。さらに、OISの総得点で増加(平均値の差-4.88, p<.10)がみられ、OISの下位尺度「きがかり」でも増加(平均値の差-1.88, p<.10)がみられた。対照群の各尺度得点を介入前後と同時期で比較した結果、OISの総得点で減少(平均値の差2.25, p<.10)がみられ、OISの下位尺度「きがかり」でも減少(平均値の差1.50, p<.10)がみられた。 本研修プログラムにより、研修参加者は自己開示をしない傾向から、開示する傾向に変化した可能性が示唆された。介入群でOISの総得点で増加がみられ、OISの下位尺度「きがかり」でも増加がみられた。しかし、対照群にも変化が見られることから、OISについての変化はプログラムの影響よりも、対象者が少数であった場合に尺度が不安定であることによる可能性が示唆された。
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