2014 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者の認知機能レベルに応じたアートセラピーのプログラムと評価方法の開発
Project/Area Number |
24593525
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
川久保 悦子 目白大学, 看護学部, 助教 (30614698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 陽子 群馬大学, 保健学研究科, 准教授 (30375539)
伊藤 まゆみ 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (50251137)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 認知症高齢者 / アートセラピー / 高齢者施設 / 評価 / 介入 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究のねらいは、高齢者施設を利用している認知症高齢者に対して、日常的にケアを行う看護師およびケアスタッフでも行えるアートセラピーのプログラムと評価方法を開発することである。そのために、研究目的を①認知症高齢者が受け入れやすいアートセラピーの内容を明らかにすること、②アートセラピーの評価方法を明らかにすることとした。開発方法は、文献検討、アートセラピー実践によるニーズの抽出、質問紙による調査によってすすめられた。【結果】〈平成24年度〉デイサービスを利用する認知症高齢者4名に対して、3か月間計12回のアートセラピーを実践した。認知症高齢者が受け入れやすいプログラムは、対象者の特性に合わせた美的なもの、手芸、コラージュなどであった。また、既存の評価指標(心理的幸福尺度)を用い対象者の反応を評価し、その有用性を得た。〈平成25年度〉デイサービスを利用する認知症高齢者4名に対して、3か月間計12回のアートセラピーを実施し、プロセスレコードにてアートセラピー中の言動を分析した。その結果、ニーズは「人と交流したい」「制作の時間を持ちたい」「自己表現したい」「安寧でいたい」であった。〈平成26年度〉研究結果および文献検索をもとにアートセラピー評価指標34項目を作成した。無作為に抽出した全国の介護老人保健施設、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、小規模多機能型居宅介護の1000施設の職員に対して、作成した評価指標についての調査を郵送法にて実施した。その結果、121件の有効回答を得た。34項目の構成概念妥当性は確認された。因子分析を行った結果9因子が抽出され、各項目の内的整合性を示すCronbach’sα係数は0.88~0.52であった。【結論】認知症高齢者が受け入れやすいプログラムの傾向は明らかになった。評価方法については、評価指標の因子を確認し、洗練していく必要がある。
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Research Products
(2 results)