2013 Fiscal Year Research-status Report
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24600019
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
国広 ジョージ 国士舘大学, 理工学部, 教授 (00306911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙田 満 放送大学, 教養学部, 客員教授 (60179364)
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Keywords | こども / 保育環境 / 幼稚園 / 保育園 / 運動能力 |
Research Abstract |
昨年度の研究に加えて、過去に検査を行った園の記録も比較し、各競技の「学年間の記録の伸び率」からみた分類を行った。その結果、体力調査と同様に伸び率においてもバランス能力、筋持久力を使用した競技のみに差異が認められた。つまり幼児期においてバランス能力、筋持久力の能力を向上させる建築的要素が重要である事が推測できる。また、大半の競技で4歳児から5歳児への伸び率よりも、3歳児から4歳児への伸び率の方が、記録が高くなったことから、3歳児の成長に合わせた環境、さらに、5歳児まで遊びに飽きさせず環境が絶えず変化する建築環境が重要であると推測できた。検査項目のうち、体力調査における片足連続跳びの競技の成績に大きな差異が認められた。この競技の記録が、生活環境または、施設環境のどちらの影響から生じているのか、分析を行った結果、立体的地形環境の影響が大きいと考えられる3つの施設が施設内の環境による影響が大きい、この3園の特徴として、立体的地形に富んだ環境とと園外活動があげられる。このように、各競技から成長、筋肉の動き、遊び内容、生活環境から、各園の特徴を把握、改善し、十分に考慮し建築内外の環境を形成することが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想では保育施設内の各年代の成長の差である「学年間記録の伸び率」からこどもの体力・運動能力の向上に有効な要素を抽出する事で建築的空間要素を考察することが出来ると予想されたが、実際に調査を行ったところ、これを証明できるまでの調査結果が得られなかった。これは、比較対象が個人ではなく各年齢ごとの比較に留まってしまったからであり、個人の成長の度合いを検査する必要があると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
各検査項目の総合的な評価を行い、各検査項目の相対的な関係や有効な体力・運動能力向上に有効な要素の抽出を行うとともに、各保育施設の個人の成長の度合いを2013年度行った施設に対し再度調査を行うことで、既存の研究データの精度の向上を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査対象である幼保施設との調査日程との日程が合わず、当初の計画していた調査数よりも下回ってしまった。 昨年度調査できなかった対象の施設への調査を再度依頼するとともに、昨年度調査を行った施設のこどもの成長度合いを調査する為に使用する予定である。
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