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2012 Fiscal Year Research-status Report

ベーシック・インカム政策導入が先住民族コミュニティに及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 24602005
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

岡野内 正  法政大学, 社会学部, 教授 (60185460)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長島 怜央  法政大学, 社会学部, 講師 (10626039)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際情報交換 / インド:アラスカ:ナミビア:ブラジル
Research Abstract

2012年は、これまでの現地調査と文献調査に基づいて、ベーシック・インカム政策の理論的特徴について、それぞれ、別の論点から、次の諸学会で報告を行った。6月3日日本環境社会学会(秋田)、同年6月23日日本平和学会(沖縄)、同年9月15日ベーシック・インカム研究国際学会14.Kongress Basic Income Earth Network(ドイツ、ミュンヘン)。
それぞれの学会報告論文のほかに、2012年7月には、ドイツでの英文報告原稿をもとに『アジア・アフリカ研究』(査読つき学術雑誌)にも日本語論文を発表した。
それぞれの学会での討論は有意義なものであった。とりわけ、ドイツの国際学会では、特に、インドで新しくベーシック・インカム支給実験が行われていることがわかり、インドでの現地調査の許可を得ることができた。
ドイツの学会参加の直前には、ナミビアで現地調査を行うことができた。聞き取りや観察を通じて、ベーシック・インカム政策の実施に伴う政治的な問題点について、多くの重要な洞察を得ることができた。
2013年2月には、インドでの支給実験について、現地を訪れ、予備調査を行った。インドの実験は、それが先住民コミュニティをも含んでいることからも、この研究のテーマに関して、きわめて重要であることがわかった。したがって、当初の予定にはなかったが、インドも含めて調査を行い、成果を発表していくことにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ドイツでの国際学会での交流をきっかけに、インドでのベーシック・インカム支給実験について、現地調査と資料収集を行うことができた。インドのケースは、先住民カースト・コミュニティへの影響を射程に入れて厳密な影響調査をやるためのものであった。したがって、本研究は、インドの事例を視野にいれることによって、飛躍的に発展しつつある。
とはいえ、インド調査にエネルギーと時間を取られたために、アラスカとブラジルに関しての調査準備に若干の遅れが出ている。したがって、この研究全体としては、おおむね順調という評価とした。

Strategy for Future Research Activity

引き続き日本を含む世界の研究動向をフォロウしつつ、アラスカとインドの調査を行う。すでに現地調査を行ったナミビアについては、引き続き情報収集を行い、調査結果をまとめていくが、現地情勢の格段の変化がない限り、現地調査は行わない。ブラジルについては、引き続き現地との連絡を密にしながら、先住民コミュニティとの関連を問うこの研究テーマとの関連での優先順位が落ちるようならば、現地調査を断念することもありうると考えている。
研究成果については、2013年6月に予定されている国際開発学会(宇都宮大学にて開催)での報告を皮切りに、内外の学会での研究発表を行って、研究成果の発信と意見交換、情報収集を行う。
アラスカ調査は先住民運動研究の専門家である分担者の協力を得ながら、先行研究の到達点を踏まえて進める。分担者の条件が許せば、インド調査に参加してもらうことも検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上記の推進方策に沿って、現地調査を行い、現地研究機関の研究者などから聞き取りを行うとともに、現場でのフィールドワークを行う。そのための旅費などが最大の費目となるものと思われる。ただし、当初の予定になかったインド調査を実行したいため、調査準備のための人件費などを削減することになろう。
さらに、引き続き、内外のテーマ関連の文献や情報の収集を行うために、必要最低限の書籍等も購入する。
また、研究成果のとりまとめ、および、内外での研究成果の公開も行っていくので、そのための旅費などの経費にも必要な限りで支出する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 地球人手当(グローバル・ベーシック・インカム)実現の道筋について―飢餓と貧困の根絶から始める非暴力世界革命の展望―2012

    • Author(s)
      岡野内 正
    • Journal Title

      アジア・アフリカ研究

      Volume: 405号 Pages: 1-15

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 奴隷は環境問題を解決できるか?―ベーシック・インカム論を契機とする階級分析の導入による環境社会学理論の発展のために―

    • Author(s)
      岡野内 正
    • Organizer
      環境社会学会
    • Place of Presentation
      秋田県大潟村村民センター
  • [Presentation] 地球人手当(グローバル・ベーシック・インカム)の理論と平和学の課題―奴隷に平和が作れるか―

    • Author(s)
      岡野内 正
    • Organizer
      日本平和学会
    • Place of Presentation
      沖縄大学
  • [Book] 「<帝国>から地球人手当のある世界市場社会へ」『新自由主義に揺れるグローバル・サウス』第19章2012

    • Author(s)
      岡野内 正(藤田和子・松下列編)
    • Total Pages
      336-351ページ所収。
    • Publisher
      ミネルヴァ書房

URL: 

Published: 2014-07-24  

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