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2013 Fiscal Year Research-status Report

歴史的町並みにおける生活の様相への訪問客のまなざしの生成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24611011
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

直井 岳人  首都大学東京, 大学院都市環境科学研究科, 准教授 (10341075)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 矢部 直人  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (10534068)
倉田 陽平  首都大学東京, 大学院都市環境科学研究科, 准教授 (50585528)
十代田 朗  東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (70226710)
飯島 祥二  琉球大学, 大学院観光科学研究科, 教授 (80258201)
Keywords歴史的町並み / 訪問客のまなざし / 生活の様相 / 評価 / 岐阜県高山市 / 質問票調査 / テキストマイニング
Research Abstract

本研究は歴史的町並みにおける地元の生活の様相に対する訪問客のまなざしとその生成システムを構造化することを目的とする。
当該年度は、初年度に抽出した、「地元の生活の様相」、「評価」、「地元の生活の様相との接触モード」を尋ねる定量的質問票調査を実施する予定であったが、それに基づき、「歴史的町並みにおいて着目される地元の生活の様相」を抽出した初年度の研究結果を基に、「地元の生活の様相」と、彼らの町並みに関する印象、町並みで満たすことのできた欲求、及び町並みに対するロイヤリティの関係を明らかにすることを目的とした、岐阜県高山市の古い町並みとの周辺における訪問客を対象とした調査を実施した。その結果、歴史的町並みの、歴史的側面、観光地的側面、生活の場としての側面に幅広くまなざしを向ける訪問客は、町並みに関して、調和、独自性、学びの機会、交流の機会の面において好ましい印象を持ち、他者の訪問を推奨する可能性が示されている。
当該年度は、初年度に抽出した様相に訪問客がまなざしを向けることの意味を、訪問客自身の評価への影響という観点から明らかにしたという点で、初年度の研究からの発展性がある。また、前年度に抽出に至らなかった、地元の生活の様相とその評価との関係性が明らかになった点でも、研究計画遂行における意味がある。
研究成果の発表としては、初年度の研究結果の一部である「訪問客及び住民が歴史的町並みにおいて着目する地元の生活の様相」の抽出・比較結果が、都市計画論文集(査読付)で公表されている。また、当該年度の研究結果は、現在学術論文として審査中である。
なお、「地元の生活の様相との接触モード」とその評価については当該年度の研究でも明らかにすることができなかったため、最終年度の研究で分析対象とする。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

「研究実績の概要」でも記載した通り、「地元の生活の様相」を抽出し、それと訪問客の「評価」との関係を定量的に検証するところまでは当該年度までの計画通りである。また、様相の抽出に関しては論文として認められる学術成果が上がり、当該年度の研究でも一定の様相と評価の関係に関する顕著な傾向がみられ、知見の創出と言う意味でも一定の成果を上げていると思われる。達成が十分でない点としては、「地元の生活の様相との接触モード」とその評価については当該年度の研究でも明らかしていないことが挙げられる。ただし、「今後の研究の推進方策 等」でも述べるとおり、「地元の生活の様相との接触モード」については、行動調査を予定しており、そこで研究成果が得られるものと思われる。

Strategy for Future Research Activity

最終年度では、高山市へのモニターツアーを組織し、「地元の生活の様相と地元の住民との接触モードに関するより簡潔な質問票調査」に、訪問客行動追跡を加えた調査の実施を予定している。このことで、観光者の地元の生活の様相との接触と空間行動パターンの関係と、訪問客の地元住民との接触の変遷を分析する予定である。このことにより、「現在までの達成度」で示す「地元の生活の様相との接触モード」に関する研究の遅れを取り戻すとともに、空間と時間と言う軸を加えた、より発展した研究を行うことを目標とする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当該年度は、夏季に大規模なフィールド調査を行い、主担当者については、その経費の支払いに、繰り越し分を含め、ほぼ予定通り助成金を使用した。首都大学東京と琉球大学の分担金についても、調査スタッフの派遣などで、スタッフ人数の予定人数からの変更による残額はあったが、ほぼ予定通り助成金を使用している。東京工業大学分担分に関しては、当初、調査スタッフをまとまった人数派遣する予定であったが、当該分担金の使用可能時期開始が調査実施時期(夏季)に間に合わず、調査のために助成金を使用することができなかった。また、上越教育大学の分担金については、調査打ち合わせ回数が予定より少なくなり、残金が出た。
翌年度に関しては、調査を秋季に予定しているため、分担者の所属大学での分担金の使用に関しては、問題は生じないと思われる。また、調査では、モニターツアーの実施を予定しており、当該助成金を、分担者大学からのモニター及び調査アシスタントの旅費と使用機材(GPSカメラ)の購入に主に充当する予定である。当該年度からの繰り越しが生じるため、モニターグループの数と条件設定の種類を増やして調査を実施する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 観光地としての歴史的町並みにおける地元の生活の様相:訪問客のまなざしの対象と、それに対する住民の評価2013

    • Author(s)
      直井岳人・十代田朗・飯島 祥二
    • Journal Title

      都市計画論文集

      Volume: 48 Pages: 82-87

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Visitors' Evaluation of Destinations:How are place valued as places to visit?2013

    • Author(s)
      Naoi, T., & Iijima, S.
    • Journal Title

      Journal of Tourism Sciences

      Volume: 5 Pages: 20-30

URL: 

Published: 2015-05-28  

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