2013 Fiscal Year Research-status Report
新奇被毛色突然変異マウスの系統確立と加齢変化に関わるエピジェネティクスの役割
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24650233
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石川 明 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20211724)
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Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / マウス / エピジェネティックス |
Research Abstract |
以前に、申請者は、インドネシア産野生マウス由来の新しい毛色突然変異遺伝子を発見し、この遺伝子をC57BL/6J (B6)近交系マウスに導入したコンジェニック系統を樹立した。兄妹交配による系統維持の過程で、典型的な突然変異個体の表現型(以後、赤眼個体と呼ぶ)とは異なり、加齢に伴って眼色および被毛色が濃く変化する新奇突然変異マウス(黒眼個体と呼ぶ)を発見した。本研究では、この新奇突然変異形質をもつ新たな系統を確立し、この変異形質の成因にエピジェネティクスが関与しているか否かを探る。 (1)突然変異系統の確立:赤眼個体同士、並びに、黒眼個体同士を交配し、それぞれの形質を示す個体を選抜交配し、表現型の固定化を行った。現在、近交12~13世代目にある。 (2)シークエンス解析:赤眼個体、黒眼個体およびコントロールのB6マウスの突然変異遺伝子の上流約1kbの塩基配列を決定し、いくつかのDNA結合モチーフを発見した。この領域内にCpGアイランドは存在しなかった。 (3)リアルタイムPCR解析:突然変異遺伝子の発現量を赤眼個体と黒眼個体間で比較した結果、両者間で差異は見られなかった。しかし、両者ともに、コントロールのB6に対して著しく発現量が低下していた。 (4)体外培養実験:赤眼個体と黒眼個体から皮膚を採取し体外培養を行った結果、例数は少ないが、メラノサイトへの分可能が異なっている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度新規に開始した体外培養実験の条件は滞りなく順調に確立できた。その他の実験も、おおむね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)突然変異系統の確立:昨年度に引き続き選抜交配を繰り返す。 (2)全ゲノムDNAメチル化解析:赤眼個体と黒眼個体のゲノムDNAを抽出し、次世代シークエンサーにより網羅的に全ゲノムDNAメチル化解析を行い、高メチル化領域または低メチル化領域を調査する。 (3)体外培養実験:例数を増やすために、昨年度に引き続き、赤眼個体と黒眼個体の皮膚の体外培養を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に実施する全ゲノムDNAメチル化解析に使用するため。 全ゲノムDNAメチル化解析に使用する。
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