2013 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質吸着特性を考慮した新しい骨伝導能評価システム確立へ向けた医工学的検討
Project/Area Number |
24650272
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50292222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
清水 良央 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30302152)
工藤 忠明 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (50431606)
川下 将一 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (70314234)
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Keywords | バイオマテリアル / 骨伝導能 / 医工学 |
Research Abstract |
本研究では、生体材料への骨タンパク質吸着に着目し、その吸着特性を考慮した新しい骨伝導能評価システムを確立することを目的とした。これまでの先行実験で、タンパク質の吸着量自体が必ずしも材料の骨伝導能と相関しないことがわかっており、タンパク質のコンフォメーション(立体配座)を踏まえ、材料への吸着特性を医工学的な観点から解明することとする。 平成24年度には、ハイドロキシアパタイト、アルミナ、チタンなど骨伝導能を有する生体材料に対し、オステオカルシンおよびオステオポンチンの吸着挙動について、吸着量だけでなく、材料表面におけるタンパク質の立体コンフォメーション状態の違いを検討しつつ、その差違を明らかにするための実験を行った。 当該年度には、ハイドロキシアパタイト、アルミナ、チタンを利用し、前骨芽細胞株による培養試験を行い、骨タンパクの吸着特性とin vivoおよびin vitroにおける骨伝導能との相関について明らにした。前年度の実験により、各生体材料への吸着量だけでなく、プロテアーゼ限分解と部位特異的化学修飾によるコンフォメーションを考慮した骨タンパク吸着特性について各種材料ごとに解明されているが、これらの結果と、当該年度の細胞培養実験による結果との相関性を明らかにすることで、生体材料に対する新しい骨伝導能評価システムを確立するための論理的な根拠を示すことができた。
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