2013 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成学部における「ものづくり」を重視した理科教育プログラムの開発
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24650541
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Research Institution | Toyama University of International Studies |
Principal Investigator |
原 稔 富山国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20019061)
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Keywords | ものづくり / 実験器具開発 / 理科教育 / 教員養成 |
Research Abstract |
小学校教員を目指す学生達に、「ものづくり」を重視した理科教育を行うための授業内容について検討した。理科における「ものづくり」といえば、一般的には、児童が新たに学んだ内容を使ってオモチャ等を作製することを指すが、本研究では、小学校教員が理科授業で使用する実験器具を改良・新規開発することも含めることにする。その理由は、教員の適切なものづくりが児童の授業内容の理解に役立つばかりでなく、教員のものづくり経験が授業での指導に生かされ、その熱意が児童に良い刺激を与えると考えるからである。このような「ものづくり」に強い教員の養成を目指して、著者が担当する授業科目における内容を洗い直し、その効果について考察を加えた。 授業科目「理科」では、小学校理科で扱う代表的な実験を体験させ、関連するオモチャづくりのアイディアをレポートさせた。また、自分達が使用するろうそく立て等を工夫して作らせたり、ガラス製ピペットやL字管を作製するためにガラス細工の時間を設けたりした。学生達は実験器具を自分で作ることは想定外だったようである。「理科教育法」では、教材研究として電熱線実験器具を作らせる際、太さの異なる2種類のニクロム線を与えて学習効果を上げる長さを予備実験により決めさせたところ、教科書の実験条件がどのように決められるかを理解できたようである。また、各自が考案したオモチャを実際に作製することにより、計画段階での不備に気付けたようである。さらに「卒業研究」では、必要なものは自分で工夫して作ることをモットーとしたところ、「小学校理科実験のための安価な電源」や「天動説・地動説における地球から見た火星の運動を示す模型」で成果を挙げることができた。詳細は省略するが、理科における「ものづくり」では、これから作るものが持つべき機能の把握や基本となる原理・技術の獲得が重要であることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)