2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650578
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三上 喜貴 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70293264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
リー飯塚 尚子 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (00509565)
永野 建二郎 長岡技術科学大学, 工学部, 講師 (90272872)
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Keywords | 訳語 / 技術移転 / 母語 / グローバル言語 / 高等教育 / ウェブ / カントリードメイン / セカンダリードメイン |
Research Abstract |
今年度は、訳語受容モデルの基礎をなす調査として、アジア・アフリカの各国について、ウェブ上の母語利用の状況についての調査及び言語活動領域別の利用言語水準の比較検討を行なった。ウェブ上の母語利用状況調査については、研究代表者らが構築してきた言語天文台プロジェクトが収集したウェブデータを原資料として、各国に相当するカントリードメイン別の言語別ページ数を求め、これを当該国で使用されているローカル言語(複数存在する場合も含む)、英語・フランス語・ロシア語といったグローバル言語、その他の言語に3区分して構成比を求めた。また幾つかの地域については、ウェブのセカンダリー・レベル・ドメイン(SLD)が、公共活動領域(GOなど)、ビジネス領域(CO,COMなど)、高等教育活動領域(AC,EDUなど)、及びその他のパーソナルな活動領域(NET、ORGなど)に相当することを利用し、SLD別、3区分別の使用言語構成比を求めた。この結果は、平成26年10月に刊行予定の「言語天文台報告(刊行予定題名)」の第10章として発表する。アジア・アフリカの100余りのカントリー・ドメインのうち全体として母語利用ページの割合が50%を超えるるのはわずか19ドメインであった。また、特に高等教育活動領域では英語をはじめとするグローバル言語の利用比率がドメイン全体におけるグローバル言語の利用比率を大きく上回ることが明らかとなった。本研究は技術移転を促進する要因としての母語利用を重視する立場をとるものであるが、現実の高等教育領域、ビジネス活動領域においてはグローバル言語の利用がますます顕著なっているという結果となった。 このほか、ウェブ言語調査にあたって必要となる言語判別技術の改善及びドメイン名における母語利用の実態調査に関連する国際化ドメイン名(IDN)の判別に必要な技術について研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は科学技術用語の語源調査を中心に行ったが、今年度は訳語形成に影響を与える環境要因としての全体的な母語利用水準調査をアジア・アフリカの各国について行った。この方面の調査については、研究代表者は10年近い経験を有しており、原資料や、言語の自動判別に必要な技術も有しているので、順調に調査を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は調査研究の最終年度に当たるため、訳語の語源調査と、各国別の利用言語水準調査の結果をもとに、訳語形成プロセスに関するモデルの構築と技術移転に与える影響の分析についての取りまとめを行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定であった図書が年度内納品不可能となったため 当初の予定に従い図書を購入して使用する。
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Research Products
(4 results)