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2013 Fiscal Year Annual Research Report

胚性腫瘍細胞集団に出現する幹細胞様前駆細胞の非対称分裂による再活性化

Research Project

Project/Area Number 24650614
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

吉田 郁也  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (90240275)

Keywords不活性X染色体 / 再活性化 / 幹細胞 / 前駆細胞 / 胚性腫瘍細胞 / 非対称分裂
Research Abstract

平成25年度は、MC12細胞で見られる非対称分裂とそれに続いて起きる再活性化現象のメカニズムに関する解析をおこなった:昨年、終了できなかったsiRNAによる抑制実験を詳細に検討し直したところ、Gpsm2を抑制した場合に前駆細胞での非対称分裂の破綻がみられた。また、この解析に全生存細胞数をコントロールとして用いると、少数しか存在しない前駆細胞の消長を正しく表さない可能性についても新たに考慮し、昨年度の報告結果を修正した。5-azacytidine投与によってMC12細胞の脱メチル化を促進させるとHAT耐性(HAT-R)細胞の出現数は劇的に増大したが、その内訳はhprt活性化を起こした細胞に限られており、前駆細胞を経た再活性化とは異なる事象であると結論した。2年間の研究を通じて、MC12細胞集団中での前駆細胞の出現と非対称分裂、および、リプログラミングと不活性X染色体の再活性化が互いにどのように関連し合うのかについて、以下の結果を得た:1)MC12細胞集団を構成する細胞(ordinary cells)から前駆細胞(6TG-R)が確率的に出現する。2) 前駆細胞は休眠細胞ではなく、培養条件に関わらず非対称分裂を繰りかえし前駆細胞自身とHAT-R細胞を生み出している。3)非対称分裂に関わる因子Gpsm2の抑制によって、前駆細胞の非対称分裂は破綻する。4)前駆細胞の出現様式を大きく変化させる未分化細胞特異的因子を見出した。
おおむね現象の全体像と前駆細胞の出現、非対称分裂に関わるメカニズムについては一定の解釈が可能となったが、残念ながら不活性X染色体の再活性化が、何故たった1回の分裂の後に可能になるのか、その機構については不明のままとなった。HAT-R細胞でいくつかのリプログラミング関連遺伝子について僅かな発現上昇が見られたが、決定的とは考えられない。更なる解析が必要である。

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Published: 2015-05-28  

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