2014 Fiscal Year Annual Research Report
シックハウス症候群感受性候補遺伝子の機能解明と疾患モデル動物開発
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24651064
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 景正 東海大学, 医学部, 講師 (00204397)
坂部 貢 東海大学, 医学部, 教授 (70162302)
大塚 正人 東海大学, 医学部, 准教授 (90372945)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PNPLA6 gene / esterase / ROSA26 / CRISPR / トランスジェニックマウス / 遺伝子改変 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
シックハウス症候群の患者群と健常者群の遺伝子型相関解析の結果、患者群のneuropathy target esterase(NTE:PNPLA6遺伝子にコードされる)の酵素活性が高く、また患者群に特徴的な遺伝子型が判明した。環境要因の代表とされる有機リンに高感受性のニワトリと発生工学面で優れた遺伝子操作マウスを用いてシックハウス症候群発症のメカニズムを追求し、遺伝子と環境の相互作用に着眼した、新しい環境医学研究を開拓することを目的とした。ヒトの酵素活性及び遺伝子解析については2013年に公刊論文として発表出来た。また、我々独自に開発した方法でヒトPNPLA6遺伝子のトランスジェニックマウスを8系統得る事ができた。酵素活性を測定したところ、どの系統も活性は上昇し、かつ組織によってはコントロールマウスの300倍にも活性が上昇していた。この高発現は時としてマウスの成長に影響を及ぼすらしく、遺伝子の伝達率の低下や低体重のマウスが散見された。有機リン投与等により、これらのマウスの感受性が上昇するかどうかの検討を始めた。2014年にataxiaを中心とする種々の疾患でこの遺伝子の変異が発見されている事から、この遺伝子は単にエステラーゼという酵素活性のみならず、細胞内で種々の役割を演じている事が推察された。最新のゲノム編集技術で新たにヒトで発見された変異をマウスのpnpla6遺伝子に導入すべく研究を進めた。
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Research Products
(3 results)