2014 Fiscal Year Annual Research Report
発展途上国における教育と保健を統合した新たな国際開発研究の展開
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24651273
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
澤村 信英 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30294599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
デロスレイエス C 大阪大学, 人間科学研究科, 非常勤講師 (10599252)
中村 安秀 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60260486)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際開発学 / 教育学 / 保健学 / 発展途上国 / 地域研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
国連で合意した国際開発目標の中心は教育と保健の課題であり、この2分野は密接に関連している。したがって、教育と保健の各分野における研究には膨大な蓄積がある一方で、一部の計量的分析を除けば、2分野は融合することなく、個別に研究成果が並べられることが多い。これは現実の対象に合わせて調査研究の枠組みを新たに構築するのではなく、調査者があらかじめ決めた枠に現実を逆に当てはめようとするために起こることである。 本研究では、教育と保健を統合した研究を目指し、それぞれの分野の専門性を有する研究者によりフィールドワークを合同で行い、研究成果を協働して紡ぎ出すことに特徴がある。これが実現できれば、途上国を対象とする国際開発研究において人間科学的な側面を一段と強化できる。 本年度は総括段階(最終年度)にあたり、これまでの研究の成果を踏まえ、あらたな研究の視点として有望な事項について、ケニアでの補足調査に加え、イランのアフガニスタン難民による自主的運営校において調査を行った。研究成果の発表は、国内の学会、研究会(国際開発学会やアフリカ教育研究フォーラムなど)で行い、他の研究者との交流、意見交換を行った。特に、国際学会としてアジア比較教育学会(6月、中国・杭州)の発表では、日本以上に中国研究者から高い関心を持たれた。また、国際ジャーナルへの論文投稿を準備中である。
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