2012 Fiscal Year Research-status Report
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24652003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
森下 直貴 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70200409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別所 良美 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (10219149)
李 彩華 名古屋経済大学, 経営学部, 准教授 (10310583)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日本哲学 / 明治思想史 / 井上哲次郎 / 形而上学 / 大正思想史 / 昭和思想史 |
Research Abstract |
研究会を6回もってきた。基本的に2ヶ月に一度のペースで名古屋で開催したが、9月には西田哲学記念館ほかの見学を兼ねて金沢で合宿をもった。研究発表のテーマは、4月:井上哲次郎の形而上学、6月:加藤弘之の国家観と進化論、9月:日本思想史論、横井時敬と柳田國男の農本思想、ポストモダン思想の現状、12月:井上毅の国家観と宗教観、1月:永井潜と大正期の生命主義、3月:西村茂樹の道徳論・修養論、である。以上の研究を通じて明治期の哲学思想の全体像が少しずつ浮かび上がってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
井上哲次郎を中心において明治から大正や昭和を展望する視角(仮説)の有効性を確認することができた点が大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
明治期の哲学思想をさらに多面的に調査し、明治から大正・昭和へとつながる思想史の展開を明確にすると同時に、とくに井上哲次郎の形而上学の構造を把握することを通じて、日本思想史の全体をつらぬく形而上学伝統に位置づける作業を進める。そのさい例えば、明治24年~25年における大西祝と井上哲次郎の良心論の比較を通じて、当時の思想界の急務の課題であった倫理の再建に着目する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
明治期の日本哲学の構想を解明するにさいし、東アジアにおける同時代の哲学思想と比較することも必要と考え、研究計画では次年度に日中哲学シンポジウムを予定し、そのために今年度の支出を極力控えてきた。しかし、それでも資金の不足が想定され、かつまた中国側の事情もあって、国際共同研究シンポジウムの開催を再次年度に延期することにした。それゆえ、今年度と同様に次年度も支出を制限して、再次年度に備えることにしている。
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Research Products
(10 results)