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2013 Fiscal Year Research-status Report

戦前の沖縄本島・八重山諸島・台湾のラジオ音楽番組における洋楽受容と郷土意識の形成

Research Project

Project/Area Number 24652038
Research InstitutionOkinawa Prefectural University of Arts

Principal Investigator

三島 わかな  沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 研究員 (60622579)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大畑 亮子 (長嶺 亮子)  沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 研究員 (30589784)
Keywords音楽 / ラジオ / アイデンティティ / ローカリティ / 伝統音楽 / 洋楽 / 大衆化 / メディア
Research Abstract

沖縄県のラジオ放送に関する先行研究(戦前ならびに戦後史を含む)を網羅的に概観し、先行研究批判をおこなうことによって、本研究の位置づけをはかり、さらに本研究が乗り越えるべき課題を明らかにした。
一次史料(新聞史料)の調査にもとづいて、沖縄県内でのラジオ放送の受信のありようと、その年代的変遷を明らかにした。さらに、二次史料(市町村史・市町村誌、学校記念誌)の調査にもとづいて、沖縄の各地域におけるラジオ放送の実態と役割について検証をすすめている。
戦前期沖縄のラジオ放送のリスナーをインフォーマントとして、当時の聴取の様子を中心に聞き取り調査をおこなった。なお、聞き取り調査の対象となるインフォーマントの層がかなり高齢化しているため、早急に取り組むべき課題であることが明確化した。
台湾総督府臨時情報部が発刊した雑誌(『部報』、『台湾時報』)を基礎史料として、当時の台湾でのラジオ放送がどのような役割をもっていたのか(プロパガンダ)という観点から調査をすすめている。
上記と並行して、本研究の対象地域に頒布された新聞の収集作業を進めつつ、新聞のラジオ欄の情報にもとづいて音楽番組の内容をデータベース化し、その分析を進めている。分析対象とする新聞史料は次の各紙である(「琉球新報(沖縄県)」「九州日日新聞(熊本県)」「台湾日日新報(台北市)」「全閔新日報(廈門市)」)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

「聴取面」に関する調査は今年度をつうじて格段に進展したが、その一方で「音楽番組の内容分析面」に費やす時間がかなり手薄となった。そのため、今年度は音楽番組内容のデータベース化が進捗せず、その面での停滞を余儀なくされた。

Strategy for Future Research Activity

(1)八重山地域のラジオ聴取の様相について明らかにすること。
(2)沖縄本島内のラジオ聴取の様相について、地域ごとの傾向を明らかにすること。
(3)個人史や回想録などの二次資料の調査を本格的に実施すること。
(4)上記(1)(2)の前提として、聞き取り調査対象となるインフォーマントの情報を収集すること。
(5)各種新聞のラジオ欄の情報にもとづいて、音楽番組内容のデータベース化を進展させること。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

【旅費】台湾調査および国立国会図書館調査(代表者による調査予定)、石垣市内調査(代表者および分担者による調査予定)を次年度に見送ることとなり、その分の旅費が今年度は計上されなかった。
【人件費・謝金・その他】データベース作成にともなうデータ打込み作業が実施されなかったため、今年度は打込み要員への謝金が不必要となった。また、聞き取り調査の一部の実施を次年度に見送ったため、その分の謝金が計上されていない。さらに、複写費の執行方法が前途資金によるため執行困難だった。したがって複写費については致し方なく実費となってしまい、科研費から支出することができなかった。
【旅費】台湾調査および国立国会図書館調査(代表者による調査予定)、石垣市内調査(代表者および分担者による調査予定)を次年度で実施し、その分の旅費として計上予定。
【人件費・謝金・その他】聞き取り調査を次年度実施し、謝金として計上予定。データベース作成にともなうデータ打込み作業が必要となった場合には、次年度において謝金を計上予定。次年度の複写費については、数カ月先までの見込まれる複写費を事前に算出し、前途資金の申請を経て執行予定とする。

  • Research Products

    (9 results)

All 2014 2013 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (3 results) Book (1 results) Remarks (2 results)

  • [Journal Article] 戦前期沖縄でのラジオ放送 ―受信・聴取・発信をめぐって ―2014

    • Author(s)
      三島わかな
    • Journal Title

      沖縄県立芸術大学紀要

      Volume: 22 Pages: 1-17

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 近代沖縄のラジオ放送に関する研究史概略 ―これからの研究の可能性―2014

    • Author(s)
      三島わかな
    • Journal Title

      沖縄芸術の科学 沖縄県立芸術大学附属研究所紀要

      Volume: 26 Pages: 85-101

  • [Journal Article] 日治時期始政三十年紀念表演活動和廣播節目中的藝能2013

    • Author(s)
      長嶺亮子
    • Journal Title

      関渡音楽学刊

      Volume: 18 Pages: .53―80

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 近代沖縄・洋楽受容史の捉え方―拙著『近代沖縄の洋楽受容―伝統・創作・アイデンティティ』をめぐって2014

    • Author(s)
      三島わかな
    • Organizer
      合同研究会:東アジアにおける近現代音楽文化の諸相
    • Place of Presentation
      沖縄県立芸術大学(沖縄:那覇)
    • Year and Date
      20140227-20140227
  • [Presentation] 戦前のラジオ放送にみる沖縄イメージ―1938~40年の番組を対象に2013

    • Author(s)
      三島わかな
    • Organizer
      日本音楽学会(第64回全国大会)
    • Place of Presentation
      慶応義塾大学(東京:三田)
    • Year and Date
      20131102-20131103
  • [Presentation] 戦前・戦中台湾のコロムビアレコードにおける新興劇の音楽―歌仔戯との比較から―2013

    • Author(s)
      長嶺亮子
    • Organizer
      東洋音楽学会沖縄支部第60回例会
    • Place of Presentation
      沖縄県立芸術大学
    • Year and Date
      20130727-20130727
  • [Book] 近代沖縄の洋楽受容―伝統・創作・アイデンティティ2014

    • Author(s)
      三島わかな
    • Total Pages
      383
    • Publisher
      森話社
  • [Remarks] 森話社ホームページ

    • URL

      http://www.shinwasha.com/058-6.html

  • [Remarks] 第64回日本音楽学会全国大会 プログラム

    • URL

      eio.ac.jp/msj-mita2013/schedule_msj_mita2013.pdf#search

URL: 

Published: 2015-05-28   Modified: 2015-06-16  

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