2014 Fiscal Year Annual Research Report
ロブリエール家文書を取り巻く世界──フランス貴族所領経営と領主文書の謎を解く
Project/Area Number |
24652150
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
大月 康弘 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70223873)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 宏一 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20255194)
金尾 健美 川村学園女子大学, 文学部, 教授 (20286173)
床井 啓太郎 一橋大学, 社会科学古典資料センター, 助手 (20508650)
福島 知己 一橋大学, 社会科学古典資料センター, 助手 (30377064)
森村 敏己 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (40230148)
山崎 耕一 一橋大学, 社会科学古典資料センター, その他 (70134872)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 古文書 / フランス / 中世 / 近世 / 所領 / 明細帳 / 荘園 / ロブリエール |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研プロジェクトでは、一橋大学社会科学古典資料センターが所蔵する『ロブリエール家文書』(Archives of Laubrieres, Marquisate of, 1372-1780. Franklin MS.17.)(以下『文書』)を分析し、14世紀後半~18世紀末のフランス所領経営の実態解明に努めた。『文書』は、中世後期からアンシアン=レジーム末期までの所領管理の記録群として注目に値する。本研究は、『文書』が作成された動機と、記載内容の選択の意味、伝来の経路などを、当該社会の国家権力/公権力との関係性の中で検証しようとした。時代状況のなかでの『文書』の社会的・政治的性格を検証して、国家権力(公権力)と『文書』との関係、『文書』が伝える記事内容の特徴を考察するとともに、わが国における同種文書の代表事例「毛利家文書」、またビザンツ帝国における所領文書との比較を通じて、『文書』の世界史的位相について解析した。 平成26年度は最終年度にあたることから、3年間の研究のまとめとして、研究成果の公表をおこなった。とりわけ一橋大学社会科学古典資料センターのウェブサイトにおいて『ロブリエール家文書』の特設サイトを公開した。サイトには『文書』の画像データの全体を掲載したが、それだけにとどめず、内容的概要を伝える論文を分担執筆して掲載した。これによって『文書』の存在を国内外に知らしめるとともに、『文書』の研究が今後さらなる発展を遂げるための礎を築くことができた。
|
Research Products
(13 results)