2013 Fiscal Year Research-status Report
口頭芸ジャンルの盛衰史―メディア文化史記述における口承文芸研究の基礎領域化―
Project/Area Number |
24652170
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
真鍋 昌賢 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (50346152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 明宏 帝京大学, 文学部, 准教授 (20412801)
岡田 祥平 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20452401)
上田 学 早稲田大学, 文学学術院, 研究員 (80546143)
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Keywords | 口頭芸 / メディア / 歴史 / 大衆文化 |
Research Abstract |
以下主要テーマごとにまとめる。それぞれのテーマに関連する研究会(合計3回)、資料調査会(合計3回)を記している。 主要テーマ①(世紀転換期)について→知識人の言説がどのように大衆的な芸能に影響を与えるのかという点についての研究、近世芸能である浄瑠璃において夫婦愛の表象の変容についての研究、映画以前の視覚メディアの位置づけについての研究についてそれぞれ論文が執筆された。 主要テーマ②(1920~30年代)について→当該期間における浪花節・漫談の資料収集を継続しておこなった。なお、松永文庫の所蔵資料調査をおこない、活動弁士にまつわる資料を収集した。また資料調査を通して、地域社会をとおして大衆文化の生成・変容を論じる視点の重要性を確認した。●研究会:第4回(於 北九州市立大学、北九州市)・・・「戦前の小倉・門司・八幡の映画館について」、第5回(於 東京国立近代美術館フィルムセンター、東京都)・・・「活弁トーキー版映画上映会」 主要テーマ③(1950~60年代)について→松永文庫の資料調査をおこない、地域社会における音声受容についての情報収集をおこなった。●研究会:第3回(於 西区民センター、大阪市)・・・「大喜利とは何か‐テレビにおける歴史的展開と現在‐」●資料調査会:第1回(於 東京国立近代美術館フィルムセンター、東京都)・・・東京国立近代美術館が所蔵する大蔵貢の音声資料について実地調査をおこなった。第2回および第3回(於 松永文庫、北九州市)・・・所蔵調査をおこない、活動弁士関係の情報収集、北九州市における映画館資料の情報収集をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各分担者とも、自分のテーマにそって論文執筆を着実におこなっている。また連携の点においては、当初の予定回数を上回る研究会を開催できた。また、当初の予定に入っていなかった共同研究として、資料調査を追加しておこなっている。そのなかで浮かび上がってきたのは、な地域社会を基点として口頭芸の位置付けについて研究をするめる有効性である。これは当初の予定にはなかった論点の抽出であった。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目に研究会を予定以上おこなった経緯もあり次年度は、研究会を1回開催予定である。 ここで、具体的な音声・映像資料にふれるなかで、資料論・研究方法論についての議論を重ねていきたい(たとえば映画の上映会など)研究成果のとりまとめについての相談を進めることになる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年度に必要と思われる旅費、文献資料費、機材費、研究会開催にあたっての経費を見通して本年度の利用を調整した。 最終年度にあたって研究総括のために旅費、文献資料費、機材費、研究会経費として利用する予定である。
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Research Products
(11 results)