2015 Fiscal Year Annual Research Report
施設で働く介護職のスキル向上プログラムの開発ー認知症高齢者に焦点を当ててー
Project/Area Number |
24653135
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坂田 由美子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (30347372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 ゆり子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90336660)
山海 知子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10241829)
村松 照美 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (90279894)
増田 明美 常葉大学, 健康科学部, 准教授 (40390017)
鈴木 由美 聖徳大学, 児童学部, 教授 (30331383) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 介護スキル / 認知症高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は昨年度実施した研修会のフォローアップ調査を実施した。対象は介護老人保健施設及び特別養護老人ホームで働く介護職で昨年度の研修会に参加した者である。調査内容は、介護職自身の①職業性ストレス、②セルフエスティーム、③心身の訴えについての調査、研修内容の評価として④研修参加後の仕事上での変化とその内容、⑤研修参加後の利用者に対する気持ちの変化とその内容、⑥研修内容の業務への取り入れの有無とその内容を調査した。アンケートの有効回答は10名(83.3%)であった。その結果、研修参加前に比べて3カ月後のセルフエスティームは高くなっていた。研修参加後の仕事上での変化では9名が変化したと回答し、「利用者の気持ちを考えるようになった」「気持ちが楽になった」「以前よりも前向きな気持ちで仕事に向かえることが増えた」など利用者に対する見方や接し方の変化が記述されていた。研修参加後の利用者に対する気持ちの変化では、5名が変化したと回答し、「待つことができるようになった」「視点を変えることの大切さを認識し変えることが増えた」「施設での生活が少しでも楽しく充実した生活であってほしいと以前にも増して思うようになった」などが記述されていた。研修内容の業務への取り入れでは9名が取り入れたと回答し、カウンセリング的対応、コラージュなどを実践したことが記述されていた。認知症高齢者ケアにおいては、まず認知症を理解し対応することが基本となる。本プログラムは介護職への事前アンケート結果から、認知症の病態生理や症状と薬物療法等、認知症を理解するために必要な基本項目と具体的な対応方法等から内容を構成した。フォーローアップ調査結果からも本プログラムの有効性は示唆された。今後は標本数を増やし効果検証を継続していくことが課題である。
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