2012 Fiscal Year Research-status Report
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24653162
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
藤岡 久美子 山形大学, 教育実践研究科, 准教授 (80306472)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 安心感 / 脳波 / アタッチメント |
Research Abstract |
安心感は適応を扱う心理学の広い分野において最も重要な概念の1つである。安心感を中核にしたボウルビィのアタッチメント理論に関連する研究において、近年、プライミングにより安心感を喚起すると、共感性や援助行動など様々な向社会性がポジティブな変化を示すことが見出されている。本研究は、この現象への神経科学的アプローチを行う。感情刺激への脳活動の左右非対称性の知見に関連づけ、安心感プライミングの状態を脳波と驚愕性瞬目反射で測定し、安心感の神経基盤を探ることを目的とする。 1年目の2012年度は、脳波測定機材の整備を行い、測定方法精査のための予備実験を行った。また、Mikulincer & Shaverによる一連の研究(e.g., 2001;2005)に基づき、安心感プライミング(security priming, secure base priming)の手続きを精査し、脳波測定の枠組みに適合するように実験プログラムを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画において、初年度は予備実験による実験手続きの精査を行うことになっていた。ほぼ予定通り、脳波測定の手続きを精査しながら実験補助学生の訓練を行い、課題の材料や提示の手続きについて脳波測定の枠組みに適応するように予備実験を重ねながら詳細を検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度の予備実験の結果を踏まえて、2013年度に本実験を行う予定である。脳波測定には熟練した実験助手が必要となるが、2012年度から継続して実験補助を担える学生がいるので、その点に問題はない。ただし、本学の建物の改修工事の計画があるため、振動や騒音などによる実験の遅れが懸念される。この点を考慮した実験の進行を検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳波測定器の消耗品の購入および実験補助の人件費、協力者への謝金がおもな使用予定である。
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