2012 Fiscal Year Research-status Report
聴覚障害児が日本語を学習するためのiPadアプリケーション教材の開発
Project/Area Number |
24653292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
荒木 友希子 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (30334741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武居 渡 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (70322112)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 聴覚障害 / 教材の開発 / 日本語教育 / iPad |
Research Abstract |
本研究では,聴覚障害児を対象とした早期療育プログラムのひとつとして,楽しみながら日本語の学習をおこなう,視覚的なiPadアプリケーション教材の開発をおこなうことを目的とした。 初年度である平成24年度では,まず本研究を実施するにあたって,協力をしていただくことになる石川県立ろう学校の校長,教頭,小学部,幼稚部,構音指導担当の教員を対象に,研究の説明をおこなった。情報管理の問題などをクリアする必要があったため,時間はかかったが,協力を得ることができ,研究実施可能となった。 次に,iPadアプリケーション教材を新たに開発するにあたって,聴覚障害教育の現場におけるニーズを把握するため,ろう学校の教員を中心に既存の知育・教育アプリケーションを使用してもらい,既存アプリを聴覚障害児向けの教材に改善するための意見をヒアリングすることに取り組んだ。具体的には,石川県立ろう学校,および,富山県立高岡ろう学校の幼稚部および小学部に通う聴覚障害児11名および彼らの担任教員を対象に,既存の教材アプリケーションをインストールしたiPadを貸与し,ろう学校での教育場面を中心として,ろう学校での授業や個別指導の際にiPadを使用してもらった。また,教員や保護者には,アプリを使用した際には,使用した課題,所要時間,使用した感想,ことばの発達の様子の評定などに関する記録をつけてもらった。 また,構音指導担当の教員からは,私物のiPadをすでに実際の指導に導入していることから,具体的なニーズやアイディアを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
iPadアプリの開発という目的を達成するにあたって,本年度では開発に必要な聴覚障害教育の現場のニーズや情報を収集することができた。これらの情報を分析し,次年度のアプリ開発の実施を遂行することが可能となった。ことから,研究はおおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では,本年度で収集した聴覚障害教育の現場のニーズを分析し,アプリ開発業者へ外注する教材アプリの具体的な内容を決定し,実際に外注をおこなう計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アプリ開発業者へ外注する教材アプリ制作費が主な研究費の使用目的となる。
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