2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656257
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
深野 秀樹 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (60532992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 健二 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00304329)
田上 周路 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (80420503)
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Keywords | 光ファイバセンサ / 表面プラズモン共鳴 / 近赤外 / センサ |
Research Abstract |
光ファイバを利用した表面プラズモン共鳴において,金属表面における大きな光位相変化を利用し,位相変化を,マルチモード干渉手法により極めて高感度に検出する,新しい検出手法による超高感度ファイバセンサの研究を行った。その共鳴波長のシフトを図り,これまであまり取り扱われて来なかった近赤外の通信波長領域での現象解明と新たなセンサ技術分野の開拓を図り,多様かつ高感度なバイオセンサや環境ガスセンサが従来の様なメカニカルな機構等なしに,超小型,安定,高精度に実現できるようにすることを目指した。最終年度は,粒子径制御可能な化学反応による金ナノ粒子の粒子径に依存する共鳴波長の近赤外領域へのシフト,スパッタ金属形成後の熱処理による構造変調と共鳴波長の変化,および金属細線状構造の作製と共鳴波長の変化に関する研究を行った。 ①化学反応による金ナノ粒子の粒子径に依存する局在表面プラズモン共鳴波長の近赤外領域への拡大とその特性評価 金ナノ粒子の形状制御により,局在表面プラズモン共鳴を光通信波長帯まで拡大できることを明らかにした。作製した光ファイバマルチモード干渉構造センサのセンサ部に形状制御された金ナノ粒子を化学定着させ,その透過光波形を評価し,干渉波長の大きなシフトを観測し,金ナノ粒子による大きな位相シフトをマルチモード干渉手法により極めて高感度に検出できることを明らかにした。 ②スパッタ金属形成後の熱処理による構造変化および金属細線状構造の作製による共鳴波長の変化 ファイバ表面の金膜や金粒子が熱処理によって形状変化し,それと共に共鳴波長がどのように変化するかを実験により調べた。また,ファイバ表面に金属細線状構造を形成する技術開発を図り,吸光度評価を通じて,その構造によって局在表面プラズモン共鳴の様子が明瞭に変化することを明らかにした。
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