2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24656419
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
竹内 早苗 (田村 早苗) 東京理科大学, 基礎工学部, 准教授 (90277286)
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Keywords | 吸着 / ホタテ貝殻 / セシウム / ストロンチウム / 微細構造 / 結晶構造 / バイオミネラリゼーション |
Research Abstract |
前年度に提出した実施状況報告書(様式F-7-1)の「11.現在までの達成度」に記した理由により、平成24年度は、研究の中核をなす金属イオン濃度の測定を行うことができなかった。そこで平成25年度は、ホタテ貝殻の粉砕及び焼成の最適条件を探索することを目的として、平成24年度に実施した研究で吸着が認められた金属種の中でも研究対象をナトリウムとセシウムに絞って、焼成ホタテ貝殻粉末を通す前と通した後の水溶液中の金属イオン濃度の測定を、様々な粉砕及び焼成条件のもとで行った。 その結果、ナトリウムとセシウムに関しては、得られる値のばらつきが激しく、再現性が乏しいことが明白となった。そこで研究方針を転換し、ナトリウムやセシウム以外で、かつこれらに近い性質の金属元素で、再現性の良いデータが得られるものに関して最適条件をまず見つけ、その最適条件をナトリウムやセシウムの研究にフィードバックしようと考えた。 アルカリ金属及びアルカリ土類金属のうちストロンチウムに関しては、前年度までに、焼成ホタテ貝殻粉末を通す前と通した後で5%程度の濃度減少の結果を既に得ていること、またNHKの報道番組で、福島の原発事故で発生した放射性ストロンチウムをリン酸カルシウムのフィルターで除去しているという情報を得たことから、主成分が炭酸カルシウムである貝殻で再現性よくストロンチウムを吸着できるのではないかと考え、ストロンチウムに関して同様の実験を行った。 その結果、焼成を行わない、すなわちホタテ貝殻を粉砕しただけの粉末を使用した場合に、再現性よくストロンチウム濃度が減少することがわかった。また、市販試薬の炭酸カルシウムを用いて比較実験を行ったところ、貝殻粉末を用いた場合と同様にストロンチウム濃度の減少が見られたが、減少の度合いは貝殻粉末のほうが大きかった。
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[Presentation] Adsorption assessment of scallop shell powder2013
Author(s)
F. Mihara, K. Takeuchi, Y. Kogo, S. Tamura, H. Honda
Organizer
2013 Japan-Taiwan Symposium on Polyscale Technologies for Biomedical Engineering and Environmental Sciences (PT-BMES 2013)
Place of Presentation
Tokyo University of Science, Oshamambe, Hokkaido
Year and Date
20130907-20130910
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