2013 Fiscal Year Annual Research Report
自己形成流動場を利用したダイバータの革新的除熱方法の開発
Project/Area Number |
24656555
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋爪 秀利 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80198663)
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Keywords | ダイバータ冷却 / エルボ配管 / 旋回流 / 流れの可視化 |
Research Abstract |
現在計画中のITERでは、ダイバータ部での冷却方法としてねじりテープを挿入して旋回流を発生させるスワール管の導入が検討されている。一方、三次元接続二段エルボの下流では旋回流が発生することが実験的に分かっている。この配管レイアウトにより発生する旋回流をダイバータ冷却へ適応することで、圧損が大きいなどのスワール管の欠点を克服した冷却システムの実現が期待できる。昨年度は三次元接続の二段エルボを用いPIV計測による可視化実験で流動を評価した。また、前倒しで一つの三段エルボ体系で可視化実験を行った。今年度は配管レイアウトで生じる旋回流の更なる最適化を目指し、昨年度では試みていないいくつかの三段エルボ体系にて可視化実験を行い、内部流動を評価した。PIV計測では管壁をアクリル、中を流れる流体をヨウ化ナトリウム水溶液とすることで屈折率を適合させ、詳細な可視化を可能としている。 上流側と下流側エルボの組み合わせとしては、S字状、U字状および立体接続の3つがあり、これまでの実験によりそれぞれの接続における流動特性を把握している。三段エルボ下流において強い旋回流が生成される可能性が高いと思われる組み合わせとしては、S字+3D接続など、5つのレイアウトが考えられる。そのうち昨年度実験を行っていない4つの体系を用い実験を行った。三段エルボ体系におけるエルボの組合せでは、立体+立体接続が主流流速の70 %の旋回成分を有する流れが生成され、また下流5Dまで旋回流が大きく減衰しないなど、飛び抜けて強い旋回流を生成することが分かった。加えて乱流エネルギーやレイノルズ応力などの乱流量の評価も行い、伝熱性能の推察を行った。結果として、他段エルボ体系では、立体接続二段エルボもしくは立体+立体接続三段エルボ体系が、高い伝熱性能を有することが期待される。
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Research Products
(4 results)