高効率なエネルギ回生技術を利用したサーボ機構の開発

2014 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 24656578
• Research Institution: Kanazawa University
• Principal Investigator: 疋津 正利 金沢大学, 機械工学系, 助教 (10272949)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: サーボモータ / 回生 / 母線間電圧

Outline of Annual Research Achievements

これまでのモータは動力の発生源として，あるいは発動機として用途に応じて使い分けて用いられており，最近ではハイブリッド車の普及に伴い，エネルギ回生技術の需要も高まってきている．しかしサーボモータの様な位置決め装置においては一つの位置決め動作中にモータは動力源としての力行と発電機としての回生が短時間に繰り返し行われている．特に重力方向に負荷を駆動する場合は負荷の自重によりモータが回転し，発動機としての作用する「マイナス負荷トルク」と言われる現象が生じ，重力エネルギの回生が回路的にうまくできないことから制御性の低下を招くことが知られている．負荷の重力方向駆動時におけるサーボドライバ内の回路の電流値・電圧値の解析を行ったところ，モータへの電流指令がPWM信号に変調されていることから，モータの回転に伴って発生する誘起電圧が直流電源である母線間の電圧を上昇させることを確認している．負荷を重力に逆らって上昇させる場合にはそれに見合った電流をモータに流すことが必要になるが，逆に負荷を下降する場合にはモータに電流を流す必要が無いため，この母線間で上昇した電圧を取り出し，それを蓄電・再利用する機構を検討した．