2013 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光発電によるエネルギー自立型ICTを用いた新形質植物生産システムに関する研究
Project/Area Number |
24656583
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
松本 俊郎 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50110242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 俊明 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (50201207)
堀端 章 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70258060)
伊東 卓爾 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90033274)
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Keywords | 無線ラン / 太陽電池 / 遠隔計測・制御 / 補光 / LED / 指向性アンテナ |
Research Abstract |
(1)透光性太陽電池による発電電力は年間通じて、現地設置場所においては、季節により変動があるが44V,2.2A程度、96.8Wの電力が得られた。この電力を12V,50AHの容量を持つ蓄電池に蓄えておき、LED点灯、ベルトコンベヤーの各運転電源、シーケンス制御用電源として利用できた。本来の性能として電流3.96A,電圧54.5Vで電力として 215.8Wであった。(2)この蓄電池を電源として、無線ラン用アンテナ系統用電源、植物生育状況のインターネットカメラ用電源に使用するので、これらの選定に当たって消費電力も考慮に入れて選定を行った。これによりエネルギー自立型の植物生育制御が可能となった。 (3)植物にLEDを補助光として照射し自然光で育成を行うために作成した点灯制御装置を用いて貝割れ大根を20本ほどの広がりで苗から約10cmの高さ迄照射し、非照射区よりも効果があることがわかった。(4)無線ラン機器を設置するにあたって、温室側と学内ラン側で直進で見通せる場所の選定で各種関係機関との了解を得なければならず具体的な場所の選定に時間を必要とした。したがって、まだアンテナ設置用ポールは立てられていない。予備試験で実際のアンテナを現場で対向して仮設置し試験電波を発することにより十分信号伝達が行えることを確認した。(5)太陽光から得られるエネルギーの電力への変換によって、その電気を利用してLEDという光源の点灯制御を行い、植物の丈や色付きならびに味覚を改善することができることを示した。(6)指向性アンテナによる無線ラン構築により遠隔地における収穫物の成育状況を現場まで行かずともわかるようになり若年農業従事者や高齢者の労働時間短縮に大いに貢献できることになる。(7)携帯端末を利用して、この研究にアクセスすることにより生育状況を世界中のどこでも計測制御できるよう改善を図っていく。
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